2010年6月5日土曜日

インサイド:男子バスケット界統合へ/5止 「ビジネス」の潜在能力

(毎日 5月22日)

国内初開催となった06年の男子世界選手権は、
約13億円もの赤字を計上。
それまで開催国に与えられていたテレビ放映権や
マーケティング権を、国際バスケットボール連盟に握られ、
警備や通信システムにも多額の費用がかかった。
日本代表は1次リーグ敗退。
その後、大会の財政問題をめぐり、日本協会では内紛も起きた。

「赤字には、当事者として責任を感じている」と
大会組織委員会のマーケティング責任者だった
大手広告代理店・博報堂の小見山一・第18営業局長。

今後のバスケット界を展望する上で唯一、明るい材料が。
チケット収入が予算を上回ったこと。

06年8月26日、決勝ラウンド初日を迎えた、
早朝のさいたまスーパーアリーナ。
開場を待つ観客の長蛇の列。
小見山局長は、「ビジネスとして、十分成立する潜在能力がある。
バスケが、『見るスポーツ』として認知されたのは間違いない」

日本代表が敗退後の決勝ラウンドは、観客動員で苦戦が予想、
ふたを開ければ、売り出した約1万8500席の7割以上が
連日埋まり、最後の3日間は満席。

学習指導要領にも組み込まれ、
「するスポーツ」としてはなじみが深いバスケット。
09年度の競技者登録は、約62万人と広いすそ野を持つ。
競技者登録をせず、サークルなどでプレーする人も多い。
競技をやめた人も含めれば、
「62万人の10倍では済まない市場がある。
なのに、『見るスポーツ』としてはマイナー。
この差を、マーケティングの力で埋められれば、
ビジネスとしては成り立つはず」。小見山局長の実感。

他の球技団体関係者の中には、
「日本でプロ化できるのは、バスケットが最後」という見方。
日本協会には、過去にもプロ化構想を掲げながら、
挫折してきた苦い過去がある。
協会幹部の一人は、
「今回失敗すれば、プロ化は二度とないだろう」

男子日本リーグ(JBL)とbjリーグが、
「次世代型トップリーグ」創設に向けた覚書に調印したとはいえ、
チーム数や運営費の適正規模の見極めなどの議論もこれから。
JBLの企業チームは、年間運営費が4億~5億円、
親会社からの分社化で独立採算となれば、
「(出資する)企業からは明確なリターンを求められる」、
原田宗彦・早大スポーツ科学学術院教授。
要求に見合う価値を示せなければ、
「撤退」という最悪のシナリオも予想。

それでも、すでに地域密着のプロチームが多数存在し、
黒字化に成功しているところも。
リーグが一つになり、互いのファンを取り込めれば、可能性は広がる。

リーグ統合の検討メンバーでもある原田教授は、
「『競技力』と『経営力』は表裏一体。
事業力のないスポーツ団体は、これから淘汰される」、
日本協会のリーダーシップを求める。

協会の木内貴史専務理事は力を込める。
「万が一、親会社の事情で参加しないチームが出てきたとしても、
統合への歩みは止めない」
強い決意の下、出発点が違う二つのリーグの主張をまとめ、
理想像にいかに近づけるかが、成功の鍵を握っている。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2010/05/22/20100522ddm035050042000c.html

うつ病:対策「国レベルで」 4学会が共同宣言、10カ年計画策定など

(毎日 5月23日)

日本精神神経学会など、うつ病の診療・研究にかかわる
関連4学会は、「対うつ病10カ年計画」の策定など、
国家レベルでの対策を求める共同宣言を発表。

年間3万人を超える自殺者の背景に、
大きく関与するうつ病を、
「がんに次ぐ重大な社会的損失をもたらす疾病」と位置付け、
治療と研究、啓発に緊急に取り組むよう求めている。
うつ病問題で、医療を担う学会側が公式見解をまとめたのは初めて。

他の3学会は、日本生物学的精神医学会、日本うつ病学会、
日本心身医学会。
広島市で開かれた日本精神神経学会の総会後、発表。

共同宣言は、うつ病を含む精神疾患で、
働き盛りの貴重な人材を失う結果になっていることを重視。
うつ病をがん、心臓病と並ぶ「3大疾患」と位置づけ、
「国民病」として啓発活動に力を入れるよう求めた。

専門的治療と臨床研究を進める「うつ病センター」の設置や、
診療報酬体系の見直しによる人的資源の充実などを図るよう提言。
産業精神衛生の専門家の育成や、若年層からの対策として
児童精神科医の養成にも力を入れることも盛り込んだ。
数万人規模を対象とした大規模なプロジェクト研究などを
「10カ年計画」として、国家レベルで取り組む必要性を強調。

学会は、共同宣言の関係省庁への提出を検討。
日本生物学的精神医学会の武田雅俊理事長は、
「うつ病の専門家がレベルを上げるのはもちろん、
世に広く知ってもらい、政策を動かしたい」

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/05/23/20100523ddm041040099000c.html

当世給食事情(8)プロが調理、味覚育てる

(読売 5月22日)

「おいしいものをいっぱい見つけられますように。
アーメン。いただきます」
同志社小学校で、新入学1年生の初めての給食が始まった。

彩り豊かな料理に、目を輝かせる子どもたちを見守るのは、
シェフ服を着たプロのコックたち。
「しっかりと食べてくれるかどうか、毎日確認しているんです」

2006年4月開校の同小では、開校以来、
グランドプリンスホテル京都に、調理など給食事業を委託。
毎日、同ホテルの調理人5人が校内にある調理室を訪れ、
前日に仕込みを終えた食材を持ち込んで、給食を作っている。

献立は、和食、洋食、中華の3種類がほぼ日替わり。
4月は、アジの竜田揚げ、フルーツ入りキーマカレー、
マーボー豆腐といった具合。
月に1回、京野菜や上賀茂の農園でとれたイチゴを使った
「地産地消献立の日」を設けるなど、地場産の旬の食材も盛り込む。

「一流ホテルのシェフが作る給食は、本物を知る教育の一環」
同小の奥野博行副校長(60)。
保護者が負担する給食費は月額約1万円と、
公立小学校の全国平均(約4000円)の2・5倍、
食材費だけ見ると、それほど高いわけではない。

調理を担当する小林宏行さん(50)は、調理師歴30年。
同ホテル宴会部門の調理責任者を務めてきた。
「ハンバーグに、オニオンをじっくり煮込んで甘みを出したソースを
添えるなど、ホテルならではの味にこだわっている」

栄養管理を担当し、調理師と栄養士の資格を持つ
大村明香さん(26)は、「当初は、エネルギーや脂質が多くなった
メニューもあったが、試行錯誤を重ねながら、
塩分を抑えるなど、味付けや量で調整して、
栄養バランスを図っている」と苦心。

「豪華給食と騒がれ、困惑した時もあったが、
子どもたちの姿を見れば、狙いを分かってもらえるはず」と奥野副校長。
教育のプロと食のプロが、互いに連携し、
子どもたちの豊かな味覚を育てたい」と力を込める。

◆メモ

私立の給食は、人件費、施設費などの公的助成がないことなど、
小学校33.3%、中学校8.4%と少ないが、
実施校では特色を出していることが多い。
ホテル・レストラン業者による給食は、同志社小のほかにも、
立命館小学校が大津プリンスホテル、
慶応義塾幼稚舎がホテルニューオータニの子会社に委託。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100522-OYT8T00261.htm

国立公園名称「三陸」に早期変更を 大船渡市側が提言海洋施策など県と意見交換

(東海新報 6月1日)

県沿岸広域振興局と大船渡市との意見交換会が、
県大船渡地区合同庁舎で行われた。

県側から、沿岸広域振興圏における海洋産業振興について示され、
「三陸ブランド創出」に向けた取り組み方針などを説明。
市側では、ブランド力向上の一つとして、
「陸中海岸国立公園」から「三陸海岸」への早期名称変更
向けた後押しを求めた。

両組織における本年度施策を示しながら、
意見交換を行う場として開催。
沿岸広域振興局からは水野尚光副局長、同局経営企画部の
高橋浩進特命課長らが出席。
市では、甘竹勝郎市長をはじめ各部長ら、
オブザーバーとして田村誠県議、大船渡公共職業安定所の
昆忠昌所長も招かれた。

水野副局長は、本年度の沿岸広域振興局の取り組みについて、
気仙で展開される事業を中心に説明。
同振興局が重点施策と位置づけている海洋産業施策について、
高橋課長が解説。

主な取り組みとして、
▽三陸沿岸海洋産業育成セミナー・交流会事業
▽いわて三陸起業・新事業創出サポーターズネットワーク
(仮称)構築事業
▽静穏域活用型ビジネス創出調査――を紹介。

「生産者らが愛着を持つ視点を大切にしながら、
『三陸ブランド』をどう作っていくかを内部で検討」

質疑・意見交換が行われた。
甘竹市長は、「国立公園の名称について、
陸中海岸から三陸海岸の方が良いと言い続けている。
海にも道路にも、『三陸』という名前がついている。
てっとり早いブランドの統一化になるのでは」

沿岸広域振興局体制がスタートして、2カ月が経過した点も話題。
前年度までは大船渡、釜石、宮古に各振興局が置かれていたが、
本年度からは釜石に沿岸振興局の本局が置かれ、
大船渡と宮古にはそれぞれ分野別のセンターが配置。

甘竹市長は、「県港湾協会の会長として思うが、
沿岸域から久慈が外れたが、海洋施策を進める中でも入れるべき」
水野副局長は、「港湾施策であっても、ご迷惑をかけないよう、
久慈を含めた広域で対応していく」

http://www.tohkaishimpo.com/

2010年6月4日金曜日

インサイド:男子バスケット界統合へ/4 収益につなげる意識

(毎日 5月21日)

ボールを持つ少女の小さな手を取り、
男子日本リーグ(JBL)・日立の小林大祐は目を細めて言った。
「ひじをしっかり張らないと、ボールを(相手に)はたかれてしまうよ」
少女は少し顔を赤らめてうなずくと、
両ひじをぴんと横に突き出して見せた。

千葉・柏市中央体育館。
市の主催で、女子日本リーグ・JOMOと合同の
バスケットボール教室が開かれた。
市内の13の中学に通うバスケット部員男女約160人が集まり、
約2時間の技術指導を受けた。
講師役を務めた日立の西村文男は、
「一人でも関心を持ってくれる人を増やしたい。
やりがいを感じる」と息を弾ませる。

日立が練習拠点を置く柏市の教室に参加し始めたのは昨年から。
バスケット部の井上雅史オペレーションディレクターは、
「昔は、選手も社員で仕事を抱え、『会社のため』が第一。
なかなか地域、普及には目が向かなかった」

近年は、社業にかかわらない契約社員選手も増えた。
名門の休廃部が相次ぎ、現場には危機感が生まれた。
JBLにもプロが参入し、地域貢献、普及に力を入れていることにも
刺激を受けている。
井上さんは「意識は変わってきた。
地域活動は企業にとっても意味がある」

「地域密着型プロリーグ」として誕生したbjリーグでは、
シーズン中も、学校訪問などに回るチームが多い。
大阪エヴェッサの古屋孝生ホームタウン推進事業部長は、
「プロ球団は、地域貢献やファン開拓、底辺拡大抜きには語れない」

大阪では今季、週1度のペースで地元の小中学校を訪問、
講演で、選手が子どもたちにバスケットの魅力を伝えた。
「バスケを知らない子にも興味を持ってもらえる」と古屋部長。

07年に開校したスクールは、8校9カ所に拡大。
受講料を徴収するが、それはチームの貴重な収入源。
JBL所属のリンク栃木、レラカムイ北海道のプロ2球団も、
同様のスクールを持つ。
古屋部長は力説する。
「自分の生活に返ってくる。
プロならば、普及は『しなければならないこと』だ」

日本協会の「トップリーグのあり方検討委員会」(深津泰彦委員長)が
出した答申では、「次世代型トップリーグ」設立の目的に、
普及、振興と競技力向上を挙げている。
深津委員長は、「収益につなげる意識が、
ファン層開拓と底辺の拡大、ひいては強化につながる

五輪には、1976年のモントリオール大会以来出場がなく、
昨年のアジア選手権は史上最低の10位。
男子は近年、国際大会で苦戦が続く。
各国ではプロ化が進み、アジアでは中国や韓国に加え、
カタール、レバノンといった国々が台頭。
その中で再び勝ち上がるために、深津委員長は、
「頂点に魅力を持たせ、優秀な人材が志す環境を
作らなくてはならない」

日本では、戦後からの企業スポーツが脈々と続いてきた。
深津委員長は、「職場の一体感を生む企業スポーツの良さは
否定できない」とした上で、
「ただ、それではファン獲得にはつながらない。
チームを一社のものにするのではなく、社会貢献活動という
観点も入れて『支援する』という形に変えてほしい

生活を懸けた厳しい環境でファン獲得、底辺拡大に
知恵を絞ることで、競技力向上を目指す。
プロ化は、そのための必要条件。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2010/05/21/20100521ddm035050052000c.html

腱:国立成育医療研、生成遺伝子を発見 アキレス腱断裂完治も

(毎日 5月25日)

筋肉と骨をつなぐ腱の主成分を作る遺伝子を、
国立成育医療研究センターの
浅原弘嗣システム発生・再生医学研究部長らのチームが発見。

完治が難しいアキレス腱断裂などの新たな治療法につながる成果、
25日付の米科学アカデミー紀要に掲載。

腱は、筋肉の力を骨に伝える働きをしているが、
周囲に血管が少ないため、再生する力が弱い。
スポーツ中のけがなどで切れると、手術でつないでも、
また動かせるようになるまで2~3カ月かかるうえ、
再断裂しやすく、現状では治療で完全に元通りにするのは難しい。

チームは、胎児のマウスが腱を作る時に何らかの働きをするとみられた
遺伝子モホークに注目。

この遺伝子を、人工的に壊したマウスは腱の成熟が途中で止まり、
腱の強度は野生のマウスの6割。
腱の主成分であるコラーゲン1型の量も、6割に減っていた。

浅原部長は、「今後モホークの働きを活発にする方法が開発されれば、
切れた腱を手術でつないだ後、再生が早まり、
強度も増す可能性がある」

http://mainichi.jp/select/science/news/20100525ddm012040007000c.html

2010年6月3日木曜日

インサイド:男子バスケット界統合へ/3 難色示す企業チーム

(毎日 5月20日)

浜松市の浜松アリーナ。
プロ男子バスケットボールのbjリーグの東地区準決勝。
浜松・東三河フェニックスと東京アパッチの対戦。

2383人の観客の中に、日本リーグ(JBL)に加盟している
東芝の田中輝明ヘッドコーチ(HC)の姿。
bjとJBLを統合する「次世代型トップリーグ」の構想が
歩みだしたばかり。
観戦の目的は、かつて東芝に在籍したbj選手を見るためだったが、
自然とbjの雰囲気やレベルが気になった。

試合は、浜松が連勝で東京を破った。
田中HCは、「外国人選手が多く、派手なプレーもある。
チアリーダーなどの演出を含め、エンターテインメントを感じた」

レベルについては、「戦術、戦略はJBLの方が上。
バスケットを知らない人には、bjが面白いかもしれないけど、
知っている人には違いが分かる」

現在、JBL加盟は8チーム。
今年優勝したリンク栃木とレラカムイ北海道のプロチームを除く
6チームは、社員の福利厚生などを目的にした企業チーム。

1950年創部の東芝も、川崎市にある小向工場が主体。
日本人選手10人すべてが社員、シーズン中は小向工場や
同じ敷地内にある半導体開発の
マイクロエレクトロニクスセンターなどで午前中勤務。
シーズンオフになると、一日勤務に。

東芝は2000年、七つあった球技チームを
野球、ラグビー、男子バスケットの三つに絞り、
日本一を狙える力を持っているチームに強化を集中。
田中HCは、「会社の支援、社員の応援を常に感じている」と
企業内での一体感を強調。

プロ化も視野に入れたリーグ統合構想について、
企業チームは難色を示している。
東芝も同様だ。
上谷公志郎部長は、「強い日本代表を再生するための統合には賛成。
しかし、オールプロには反対。
企業チームとしても残れる方策を探ってほしい」

構想では、企業チームは親会社から分社化し、
独立採算を目指す案が示されている。
スポンサー獲得、観客動員など、これまでは手を出さなくてよかった
難題が加わる。
最も守りたいのは、引退後のセカンドキャリア(第二の人生)の問題。

ひとくくりに企業チームといっても、企業によって雇用形態は異なる。
JBLの六つの企業チームのうち、
日本人選手が全員社員なのは東芝だけ。
残りは、「業務委託契約」などという形で、バスケットが仕事になり、
年俸が1000万円を超えるプロ選手も。

ある企業チームの若手選手は、
「社員とプロのどちらも選べる状態だったけど、
サラリーマンにはなれないと思ったし、
バスケットのことだけを考えたかったからプロ契約を選んだ」

最近は、変化が起きている。
景気がよかったころは、一時的に大金を手にできる
プロ契約志望の選手が多かったが、
今は「社員で採用してくれるところがいい」という声が増えた。

自らも半導体部門で働いていた田中HCは、
「現役の時に仕事をすることで、将来への不安もなく
バスケットに取り組める」
選手である前に、企業人、社会人であること。
長年築き上げられてきた企業チームの誇りに、
どう手をつけるのかが統合への最大の課題。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2010/05/20/20100520ddm035050080000c.html

体力づくり教室 仙台大とフィンランドの大学、宮城・柴田町でデータ共同収集

(2010年5月21日 毎日新聞社)

健康や体力づくり推進への貢献などを目的に、国際交流協定を
締結している仙台大とカヤーニ応用科学大(フィンランド)は、
柴田町で開催された「体力づくり教室」で、
前期高齢者の体力測定など基礎データを収集。

両大学の国際共同研究テーマは、
「高齢者の健康・体力に関する日本人とフィンランド人との比較研究」
仙台大では、中国・東北師範大と同様な共同研究を実施し、
成果を得ている。

日本、中国、フィンランドの基礎データを比較し、
高齢者の健康・体力づくりにつながる成果を得るのが狙い。

「体力づくり教室」には、仙台大体育学科の佐藤久准教授と
カヤーニ応用科学大のアレクシー・ニストロム講師(33)、
ニーナ・トウルパイネン看護師(32)の3人が基礎データを収集、
仙台大学生らが補助員として協力。

運動習慣を持つ65~74歳の男女45人を対象、
(1)握力、(2)開眼片足立ち、(3)10m障害物歩行、
(4)上体起こし、(5)長座体前屈--などの新体力テストを実施、
データを収集。

「ADL(日常生活活動テスト)」のアンケートも実施。
岩沼市でも行い、男女100人のデータを収集、分析。

ニストロム講師は、「帰国したら、看護科とスポーツ科の学生と協力し、
市民たちに健康づくりのデータを発信したい

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120617/

インタビュー・環境戦略を語る:アサヒビール・泉谷直木社長

(毎日 5月24日)

水や穀物など、天然素材を使用するビール製造では、
地球環境の保護は切実な課題。
アサヒビールは今年3月、「環境ビジョン2020」を策定、
グループ全体で、長期的に環境保全活動に取り組むことを表明。
製造工程でのCO2排出量削減や、
主力ブランド「スーパードライ」を通じた環境啓発活動にも力を入れる。
泉谷直木社長に狙いを聞いた。

--「環境ビジョン」策定の狙いは?

◆高度成長期における企業は、モノ、富の提供者。
社会の成熟化とグローバル化が進み、
現在では企業は、消費者や投資家などそれぞれの利害関係者に
どう具体的に貢献するのかが問われている。
その貢献策の一環として、環境分野の目標を定めた。

--2020年までにCO2排出量を08年比で30%削減するのが目標。

◆挑戦的な目標かもしれない。
削減量は約25万2000トン、一般家庭約4万7000世帯の
年間排出分に相当。
この目標達成には、工場や輸送過程、自動販売機など
すべての事業を見直し、削減に結びつけることが必要。
最大の排出源である工場では、08年から5工場で
「PIE煮沸法」という新技術を導入。
品質を落とさず、麦やホップの煮沸時間を短縮する世界初の技術、
CO2排出量を従来比で30%削減。

太陽光や風力発電といった新エネルギーの使用も増やす。
全国に約25万台ある自動販売機も、
ヒートポンプ式の省エネ型に順次交換する予定。

--目標達成のための最大の課題は?

◆環境技術導入のタイミングと収益のバランスを取ること。
工場を稼働させながら、CO2削減技術を導入するので、
すべてを一度にはできない。
コストなどを考えて、収益と環境対策をうまくバランスを取りながら
進めることも大切。
社員一人一人に環境意識の徹底を図ることも必要。
社員が意識を高め、日常生活でも環境保護活動を
実践できるようになるのが理想。

--製品を通じた環境保護活動は?

◆09年から、「スーパードライ」の売上本数に応じて
1本1円を積み立て、全国47都道府県の環境保護活動に
寄付するキャンペーンを始めた。
09年の寄付額は、約6億8000万円。
この活動は、今年も続ける。

--事業活動以外での取り組みは?

広島県内に、2165haの「アサヒの森」を所有。
製紙会社以外で、これだけの規模の森を所有する
企業は珍しいはず。
もとは戦時中にコルク材確保のために購入した森、
間伐材を割りばしなどに活用したり、子供たちを対象にした
森林の体験学習会を定期的に行っている。
==============
◇いずみや・なおき

京都産業大法学部卒。72年、アサヒビール入社。
「スーパードライ」の開発に携わった後、
グループ経営戦略本部長、専務などを経て、
今年3月から現職。61歳。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/05/24/20100524ddm008020027000c.html

2010年6月2日水曜日

インサイド:男子バスケット界統合へ/2 拡大「地域密着型プロ」

(毎日 5月19日)

経営難が伝えられていたプロ男子バスケットボールの
bjリーグ・高松ファイブアローズが、大きな決断。
チーム運営会社が、高松地裁に破産手続きの開始を申し立て。
メーンスポンサーだった穴吹工務店が経営不振で撤退して、
資金繰りが悪化。

ほぼ1社丸抱えのツケが回ってきた形で、
選手やスタッフは行き場を失った。
bj初の破産申請は、地域密着型プロチームの存在感が高まる中、
運営の難しさを印象づけた。

チームを取り巻く地域の状況も影響。
香川県内では近年、プロを含む地域密着のクラブチームが
相次いで誕生。
野球、サッカー、アイスホッケー、バレー、バスケットの計5チーム、
07年2月、競技の枠を超えて連携を目指す
「香川プロスポーツクラブ連絡協議会」が発足。

スポンサー獲得では、限られたパイを奪い合う構図。
高松がスポンサー集めに苦慮した一因。
協議会の鍵山誠会長は、「一緒にイベントを行い、
知名度を上げて、ファンを開拓する効果はある。
スポンサー獲得は、自助努力になる」

同じ事情を抱える地域は多い。
プロ野球の楽天やサッカーJ1の仙台がある
bj・仙台89ERSの中村彰久代表は、
「行政がリードする形で、『プロスポーツの町』として、
三つを一緒に応援する流れができている」

各スポーツが、「地域」に活路を求める時代。
ファンやスポンサーの獲得をめぐり、
「共存共栄か、競合か」は重要なテーマ。

企業チームが主体の男子日本リーグ(JBL)でも、
地域密着を図るプロチームが力をつけてきた。

4月12日、東京・代々木第2体育館は熱狂の渦に包まれた。
プレーオフ決勝で、プロのリンク栃木が3連覇を狙った
企業チームのアイシンに延長の末、劇的な勝利。
初めて、プロが頂点に立った。
会場は、リンク栃木のファンで埋まり、

日本バスケットボール協会の木内貴史専務理事は、
「(地域重視のチームが増える中)栃木の優勝は象徴的。
無党派層のような人たちが、自然に盛り上がった」と称賛。

リンク栃木は、創設3年目で初の単年度黒字を達成し、
強化、経営両面で成功した。
09~10年シーズンのホームの1試合平均集客数は、
リーグ2位の2609人。
日本初のNBA選手の田臥勇太、日本代表の中心選手である
川村卓也とスター選手を獲得、質の高い試合を提供して
リピーターを増やした。

山谷拓志社長は、「田臥が来た昨シーズンは、
全試合のチケットが完売。
選手の魅力がチームの魅力につながった」

JBLには、07年発足のプロチーム、レラカムイ北海道も参戦、
かつての「実業団リーグ」ではない。

bjは、創設時の05~06年シーズンは、6チーム。
今季は13チーム、来季は秋田、島根、宮崎の3チームが参入。
日本協会の検討委員会は、13年の開幕を目指す
bj、JBL統合後の「次世代型トップリーグ」に
32チームの参加を想定。

愛知には6チームもあり、関係者からは「適正規模は24チーム」
との声も聞かれる。
拡大を続ける地域密着型プロ。
他競技とのビジネスのすみ分けもあり、越えるべきハードルは多い。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2010/05/19/20100519ddm035050108000c.html

ぶつからない電子つえ開発 センサーで障害物を感知

(2010年5月21日 共同通信社)

視覚障害者が、周囲の障害物にぶつからないように、
センサーで感知して知らせる「電子つえ」を、
岡安光博秋田県立大准教授(材料力学)が開発、
全国盲人福祉大会でお披露目。

顔の高さに突き出た障害物も感知できるつえは初めて。
従来のつえは、足元の障害物や目印を手探りで判別するが、
顔の高さにある看板や自動車のサイドミラーなどの突起物に
気付かず、ぶつかるケースも多かった。

つえに超音波センサー2個を組み込み、
前方約2m先の地面から顔の高さまでの障害物を感知、
グリップなどが振動して知らせる仕組み。
素材を工夫し、重さを従来のつえと同程度の約300gに抑えた。

この日は、約130人の視覚障害者がつえを体験。
学生らが、付き添い障害物を置いた約20mのコースを歩き、
効果を確かめた。

大分県竹田市の鍼灸師羽田野敏子さん(60)は、
「トラックの荷台から突き出た木材などにぶつかった経験があり、
顔の高さまで感知できると助かる」
岡安准教授は、「今日の反応も取り入れて、さらに改良したい」

つえは、機械金属製造「秋田精工」(由利本荘市)
今秋にも商品化、3万円程度で約5万本の販売。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120588/

紫外線 日焼けから身を守る 白内障の原因、免疫低下も/日焼け止めは十分な量を

(2010年5月21日 毎日新聞社)

都内の大学に勤務する女性(29)は、日焼けを避けるため、
夏も長袖を着て通勤。
日焼け止めのジェルを手放さず、指先が出る手袋を着用し、
首にはストールを巻くほどの念の入れよう。

「暑くないの?」と同僚からよく聞かれるが、
「暑いけど、日焼けはシミなどの原因に。
中学時代は水泳部だったので、将来を考えると、
これ以上、日焼けしたくない」と決意は固い。

日焼けした「小麦色の肌」はかつて、健康美の象徴。
80年代ごろ、シミやしわなど肌の老化原因になることが知られ、
98年、母子手帳から日光浴を勧める記述が消えた。

日焼けの原因は、太陽の紫外線。
化粧品メーカー「資生堂」の元学術室長で、日焼けについて
研究している長沼雅子・武蔵野大看護学部非常勤講師は、
紫外線が強いのは、春分から秋分にかけて。
特に真夏の暑い日より、気候がよく屋外で遊ぶ機会の多い
4~5月と梅雨の晴れ間が要注意」

人体は紫外線を浴びると、皮膚の細胞のDNAに障害を受け、
それを修復しようとして血管を太く拡張。
皮膚の細胞は、メラニンという黒い色素をたくさん作り、
紫外線から肌を守ろうとする。

日焼けは最初は赤っぽくなり、その後に黒っぽくなる。
DNAに障害を受けた皮膚細胞は、
1週間ほどではがれ落ち、皮がむける。

長沼さんによると、意外にも男性の方が女性より
紫外線に対する感受性が高い傾向。
「赤くなりやすい人は、より注意が必要」
日焼け以外に、紫外線が白内障の原因になったり、
人体の免疫を低下させることも分かってきた。

環境省の紫外線対策マニュアルでは、
・最も強くなる正午前後の外出を避ける
・日陰を利用する
・日傘や帽子を使用する
・衣服で肌を覆う
・サングラスを掛ける
・日焼け止めを利用する

紫外線は、空気中で散乱されやすく、四方から照射されるため、
長沼さんは、「日傘や帽子での予防には限界がある」
つばの長さが7cmの大きな帽子をかぶっても、
紫外線防止効果は6割ほど。

衣服で覆うのは効果的だが、暑すぎると熱中症などの危険。
薄手で、風通しのよいものがよい。
常に露出している顔面の対策には、紫外線を吸収したり
散乱させる日焼け止め(サンスクリーン)が有効。

日焼け止めには、波長の異なる2種類の紫外線によって、
SPF値とPA値の二つの防止効果指標がある。
SPF値は数字が大きいほど、PA値は+の数が多いほど
防止効果が高く、生活場面によって使い分けるとよい。

日本化粧品工業連合会の目安によると、散歩や買い物などでは
SPF20以下でPA+、炎天下でのレジャーやスポーツでは
SPF40-50でPA++-+++が適当。

長沼さんは、「日焼け止めを塗っても、量が足りない人が多い
SPF値やPA値は、皮膚1cm2当たり2mgの薬剤を塗った場合の目安。
(1)手のひらに1円玉大の日焼け止めをとる
(2)額、鼻、あご、両ほおの5カ所に分けて日焼け止めを置き、
そこから周囲に伸ばす
(3)少し乾いたら、これをもう一度繰り返す--という塗り方を推奨。

ファンデーションに、紫外線防止効果は期待できない。
外出目的に合わせ、いくつかの対策を組み合わせて」

◇光化学スモッグを誘発

太陽紫外線は、大気中の排ガスなどに化学反応を起こし、
オゾンなどの有害な光化学オキシダントを発生。

環境省大気環境課によると、5月3日の栃木県を皮切りに、
千葉、埼玉、東京、佐賀、長崎の各都県で、
光化学オキシダント注意報(光化学スモッグ注意報)が出され、
佐賀県唐津市では4人が目の痛みなどを訴えた。
近年は発令地域が拡大傾向、09年は山形、鹿児島両県で
初めて発令されるなど、過去最多の28都府県に広がった。

日差しが強く、風の弱い日は、光化学オキシダントが局所に集中、
光化学スモッグとなりやすい。
同課は、「注意報が発令されたら、すぐに屋内に退避し、
窓を閉めてほしい」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120591/

2010年6月1日火曜日

インサイド:男子バスケット界統合へ/1 多難な雪解け

(毎日 5月18日)

4月21日、日本バスケットボール協会の麻生太郎会長は、
男子日本リーグ(JBL)の伊藤善文理事長、
プロのbjリーグ・河内敏光コミッショナーと、両リーグを統合した
「次世代型トップリーグ」の2013年度設立に向けた覚書に調印。

05年の分裂で、たもとを分かった両リーグ。
男子バスケット界が一つになるための課題を探った。
bjの河内コミッショナーは、首をひねった。
「ビジネスとして考えると、一番のアピールのしどころなんだから、
3人そろって会見すればいいのに。
bjなら、ああいうやり方はしないな……」

4月21日の調印式後。
3者を代表して、協会の木内貴史専務理事が会見後、
報道陣の要請で、急きょ河内コミッショナーの会見が設定。
合意したはずの3者がそろった会見は、開かれなかった。
木内専務理事は、「今から思えば、(そろって会見を)すればよかった」

だが、ある協会関係者は打ち明けた。
「全員が賛成した船出ではないから」。
組織の体質、考え方の“溝”が垣間見えた一場面。

協会はこれまで、「bjリーグと協会は無関係」との立場で、
新たなプロリーグ創設の道を模索。
日本リーグからスーパーリーグと名前を変え、
07年からは現在のJBLに衣替え。

プロチームの新規参入を認め、プロと既存の企業チームが混在する
「オープンリーグ」に形態を変えたが、地域密着を掲げてチーム数を
増やし続けるbjは、各地で人気を集め、無視できない存在に。

日本協会にも、分裂状態が続くことを問題視する声があり、
08年、協会は両リーグの関係者を交え、
「トップリーグのあり方検討委員会」(深津泰彦委員長)を設置。

昨年2月、国際連盟のボブ・エルフィンストン会長に
早期解決を求められた。
今年3月、ついにリーグ統合を目指すことで合意。
調印式は、男子バスケットの「雪解け」を告げる瞬間。

単にリーグを統合しても、独立採算のプロと親企業の
バックアップで成り立つ企業チームとでは、運営の形式が異なる。

検討委の答申では、参加チームについて、
「自律的に事業運営が行えること」とした上で、企業チームには
「(親企業からの)分社化」を原則として求めている。

深津委員長は、「分社化の形態については今後、議論の余地がある。
興行権を各チームが持ち、自主運営すること。ここは譲れない」
検討委の答申に、「プロ」という言葉こそ出てこないが、
協会が再びプロ化にかじを切った。
魅力的な試合を見せて競技の普及、振興を図る。

その方針に、バスケット界の異論はなく、リーグ統合に「総論は賛成」。
が、「各論」となると、解決すべき問題は多い。

JBL吉田長寿専務理事は、「(新リーグ設立の)趣旨には賛同している」、
企業チームについては「賛同を得られているわけではない」

依然として、プロ化を望まない企業の抵抗感は根強い。
bj側も、数チームが黒字化に成功しているが、発足後5年たった今でも、
完全に赤字体質から抜け出せたとは言い切れない。

ある協会幹部は、「bjリーグの運営会社は、
約11億円の累積赤字を抱え、赤字のチームも多いと聞く。
本当にやっていけるのか」
その不安が現実となった。
14日、四国から流れてきたニュースは、bj・高松ファイブアローズの破産。
==============
◆男子バスケット界分裂

日本協会は92年、日本リーグのプロ化などを視野に
「活性化検討委員会」の設置を決め、01年「スーパーリーグ」発足。
企業チームの反発もあって、プロ化は進まなかった。

企業チームが休廃部して発足した「新潟アルビレックス」、
「さいたまブロンコス」が協会を脱退、05年プロのbjリーグを設立。
協会はbjを認めず、bj所属選手は日本代表にも選ばれない状態が
続いてきたが、リーグ統合に向け、協会登録選手として認める。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2010/05/18/20100518ddm035050095000c.html

打撲・捻挫は30円アップの500円、4部位目はゼロ算定 柔整・鍼灸の療養費見直し

(2010年5月21日 Japan Medicine(じほう))

厚生労働省は、医療保険で行う柔道整復療養費の
打撲・捻挫の後療料を500円に引き上げることや、
4部位目の給付率を0%とすることなどを盛り込んだ
療養費算定基準の見直しを公表。

来週前半にも、保険局長通知として都道府県や地方厚生局に告知。
新たな算定基準は、6月1日から適用。

見直されるのは、柔道整復療養費および鍼灸マッサージ療養費。
柔道整復療養費について、2010年度診療報酬改定での
医科外来改定率が0.31%であったことや、
行政刷新会議で多部位請求の適正化が指摘されたことを受け、
改定率を0%とした。

算定基準について、多部位請求について適正化を図る目的から、
4部位目の給付率を現行の33%から0%に見直す。
3部位目についても、現行の80%から70%に引き下げる。

技術料については、打撲・捻挫の後療料を現行の470円よりも
30円多い500円に引き上げる。

不正があった場合、施術管理者だけでなく、開設者の責任を
問えるよう通知の改正を行う。
多部位請求については、整形外科医療の実態との乖離が度々指摘。

鍼灸マッサージの療養費について、改定率0.15%とするプラス改定。
鍼灸の施術料金は270円の引き上げ、例えば鍼と灸のいずれかを
施術(1術)する場合の施術料は、現行の2330円から、
初検料1405円(270円増)・施術料1195円を算定。

あん摩・マッサージ・指圧の施術料は、
1局所につき現行の255円から260円(5円増)、
変形徒手矯正術も同様、現行530円から535円(5円増)に引き上げ。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120611/

合成ゲノムで生きた細菌 人工生命へさらに前進 米研究チーム、世界初

(2010年5月21日 共同通信社)

人工的に合成した細菌のゲノム(全遺伝情報)を、
別の細菌の細胞に組み込み、生きた細菌を作ることに成功、
米国のクレイグ・ベンター博士が率いる研究チームが、
20日付の米科学誌サイエンス(電子版)に発表。

ウイルスを人工的に作った例はあるが、
ゲノムがより複雑な細菌での成功は世界初。
細胞膜や細胞内の物質は、人工合成していないため、
完全な「人工生命」ではないが、その実現に近づく画期的技術。

チームは今後、バイオ燃料を製造したり、有害物質を分解したりする
有用な微生物作製を試みたい。
人工的な生物を、環境中で利用した場合、ほかの生物や
自然環境に、どのような影響を与えるのか未解明な点が多い。
生物兵器開発に利用される恐れも指摘、規制を求める声も強まりそう。

作製したのは、遺伝情報として約100万個の塩基対を持つ
「マイコプラズマ・ミコイデス」という、細菌とほぼ同じゲノムを持つ細胞。

チームは、ミコイデスのゲノムの設計図を基に、
千塩基対程度の短い情報を持ったDNAの断片を、化学的に合成。
DNA断片を、大腸菌や酵母菌に組み込んでつなぎ合わせ、
完全なゲノムを合成。

「マイコプラズマ・カプリコルム」という別の細菌を、
特殊な液体に入れ、本来のゲノムを失わせ、
そこに合成ゲノムを移植。

カプリコルムの細胞内で合成ゲノムが働き始め、
細胞の自己複製が始まった。

この細菌の外見は、正常なミコイデスに似ていたほか、
ミコイデスと同じタンパク質しか生成しなかった。
ベンター博士は、ヒトゲノム解読で国際共同チームと
競ったことで、有名な科学者。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120600/

食事パターンがうつと関連 野菜や果物の日本食が良い

(2010年5月21日 共同通信社)

野菜や大豆食品、果物、海藻などをよく取る
「健康的な日本食パターン」の人は、うつ症状の頻度が半分以下。

こうした傾向を、国立国際医療研究センターの南里明子研究員や
溝上哲也部長
らが見つけ、19日付の欧州臨床栄養学雑誌電子版
(European Journal of Clinical Nutrition) に発表。

食事のパターンに分けて解析した研究は、欧州に2例あるが、
日本では初めて。

南里さんは、「自殺者が1998年以来年間3万人を超え、
うつ症状も増えているが、食事も視野に入れ、
日本食の価値を見直したらどうか」と提言。

研究グループは2006年、福岡県の勤労者(21~67歳)521人に、
1カ月間に食べたものを質問票で尋ね、
それを基に食事のパターンを調べた。
同時に、世界的に広く使われている質問票で、うつ症状を聞いた。

統計手法で、「健康日本食」、「肉などが多い動物性食」、
「パンなどの洋風朝食」の3種類について、
各人の食事パターンを強、中、弱に3分類、うつ症状との関連を見た。

健康日本食パターンの傾向が強い人は、その傾向が弱い人に比べ、
うつ症状の頻度が44%と低かった。
動物性食と洋風朝食のパターンでは、
うつ症状との明白な関連は見られなかった。

溝上部長は、「特定の栄養素でなく、食事のパターンで解析したことに
意味がある。うつ症状になった人が、きちんと食べていないことも
あり得るので、因果関係までは言えないが、
うつの予防に日本食が役立つ可能性はある」

※健康日本食パターン

国立国際医療研究センターのグループが、今回の研究で
「健康的な日本食パターン」とした主な食品は、
ニンジン、カボチャ、キノコ、緑の葉野菜、キャベツ、白菜、大根、カブ、
その他根菜、豆腐・厚揚げ、納豆、海藻、芋、果物、緑茶、小魚。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120587/

2010年5月31日月曜日

空き時間、いつでもどこでも筋力アップ いきいき100歳体操

(2010年5月20日 毎日新聞社)

筋力をアップして、元気なお年寄りになってもらおうと、
淡路市は、「いきいき100歳体操」をモデル事業として導入。

同市久留麻の特別養護老人ホームで、東浦地域のお年寄り40人が
参加、1回目の講座がスタート。
今後は、市内の各地区にも広める予定。

同体操は、高知市がお年寄りの筋力作りを目的に考案。
準備体操と7種類の筋力運動、整理体操で構成し、
手首や足首に重りバンドをつけて体を動かし、
筋力やバランス能力を高める。
同市内では、260カ所で講座が開かれている。

淡路市では、介護予防教室に代わる講座として、
東浦地区のお年寄りを対象にモデル事業としてスタート。

同地区では、週2回ずつ3カ月にわたって講座が行われる。
この日は、市健康増進課の保健師が指導。
スクリーンの映像を見ながら、重りを付けずに椅子に座って
腕を前や横に上げたり、ひざを伸ばしたり、
椅子から立ち上がったりする4種類の筋力運動を、
約40分間にわたって行った。

参加したお年寄りには、「簡単にできそう」と評判は良かった。
女性(80)は、「とくに器具もいらないので、空いた時間に
部屋でも手軽に筋力アップができそう」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/20/120572/

受動喫煙で血圧が上昇 花巻・大迫で東北大実証

(岩手日報 5月22日)

東北大大学院の薬学研究科、医学系研究科などのグループは、
花巻市大迫町での長年の家庭血圧に関する研究に基づき、
受動喫煙が血圧を上昇させることを明らかに。

今回の研究結果は、脳卒中や心筋梗塞の危険性を高める
高血圧の予防に向け、社会に一層の受動喫煙対策を促す
裏付けとなりそう。

研究結果は、国際高血圧学会誌「Journal of Hypertension」
電子版5月号に掲載。
受動喫煙と血圧の関連について、実証したのは世界初。

研究は、同大が1998年に同町の35歳以上の
非喫煙女性474人を対象に行ったアンケートを使用。
対象者を、受動喫煙の有無と状態(場所、頻度)別に分類し、
家庭血圧の平均値を比較。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohoku_univ_pressrelease_20100519_023.pdf
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100522_1

当世給食事情(7)一から作る「弁当の日」

(読売 5月21日)

新潟市立味方中学校の昼食時間。
ランチルームで、100人余りの全校生徒が、
おのおのの弁当箱を広げる。
ミニトマトに卵焼き、ほうれん草のあえ物など、
色鮮やかなおかずの数々。
この日は、年に8回ある「弁当の日」。

おかずには、冷凍食品はなるべく避ける。
市販の弁当を移し替えるのはご法度。
これらのルールを守りながら、一人ひとりが弁当を作る。
ある男子生徒は、「前日に下ごしらえをして、朝早く起きて揚げた」、
おかずの鶏のから揚げについて解説。

普段は給食の同中で、「弁当の日」が始まったのは昨年度から。
きっかけは、前年度、給食で、うまみ調味料入りの出来合いのだしを
使うのをやめ、カツオ節や昆布、煮干しなどからとるようにしたこと。

しばらくすると、生徒たちから、「給食がまずくなった」との声。
大人はおいしいと感じるのに、なぜ子どもには不評なのか?
当時の校長の小林恵子さん(56)は疑問に思い、
生徒の家庭での食生活を調べてみた。

「朝食は菓子パンとコーヒー」、「夕食は、買ってきた総菜を
チンするだけ」という風景が。
「おばあちゃんの作るおかずを、子どもが『まずい』と言って食べない」
との声も。

「既製食品への依存度が高く、子どもの舌が添加物入りの
料理に慣れていた。
家族も巻き込んで、一から食事を作ることの大切さを痛感した」

「弁当の日」を始めるにあたり、地域住民の協力で、
地元産の野菜を使った料理の作り方などを指導。
それから1年余。
男子生徒も、食材を買いにスーパーに行くようになり、
その際に添加物を確認するようになった。
当初は不評だった本格派の給食を、
おいしく残さず食べる生徒が増えている。

食卓で、子どもが一人さみしく食べる
「孤食」という言葉が出てくる時代。
「弁当の日」の提唱者で、香川県の小学校長だった
2001年に実践を始めた竹下和男さん(61)は、
「弁当を作ることで、親子の会話が増えて良かったという声を
聞くようになった。
食を通して、家族のあり方も見直してもらいたい

39都道府県の小学校から大学まで、
計585校が取り組む「弁当の日」。
未来の食卓を担う人材育成の礎は、
少しずつ、すそ野を広げている。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100521-OYT8T00223.htm

国際的な免疫学者で能にも造詣が深かった東大名誉教授の多田富雄さん 4月21日、76歳で死去

(2010年5月24日 共同通信社)

開業医の祖父の下で育てられながら、
詩人だった親せきの影響で、文学への関心も高かった。
学生時代、大倉流の先生について小鼓を習い始めるなど、
能にも造詣が深く、多才だった。

千葉大助手時代、免疫反応にブレーキをかける抑制T細胞を発見。
免疫疾患の治療に道を開き、世界的な反響を呼んだ。
「一つ一つの現象から、全体として何が起きているかを見抜く、
というひらめきがあった」、弟子の一人で
理化学研究所の竹森利忠さん(65)。

免疫学を土台とする独特の生命観は、脳死と心臓移植を取りあげた
「無明の井」などの新作能などでも、いかんなく発揮。

2001年、旅先で脳梗塞に倒れ、人生は一変する。
半身不随となって、言葉を失った。

一時は自殺も考えたが、科学者の目で自らの病気をとらえ、
受容していく。

支えたのは、「ダディさんのためならエンヤコラ」と
医師の仕事を辞めた妻の式江さん(67)。
どこへ出掛けるにも車いすを押し、好きな酒も気管に入らないように
トロミをつけるなど、生活全般を一手に引き受けた。

「何もかも失った。それを突き詰めると、何かが見える」、
左手でパソコンを打っての執筆活動も衰えなかった。
闘病記から、原爆の悲惨さを描いた「原爆忌」、「長崎の聖母」などの
能の創作...。

06年、熱心に通っていたリハビリに、国が日数制限を導入すると、
「中止は死の宣告」として、撤廃を求める44万人分の署名を
厚生労働省に提出、抗議。

式江さんは、「病の前より物事を深く考え、
他人を理解できるようになった」
体が動かなくても、言葉がしゃべれなくても、
私の生命活動は日々創造的だ」と、情報発信をあきらめなかった。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/24/120698/

2010年5月30日日曜日

(京都)自殺減らせ59の対策  京都市

(2010年5月20日 読売新聞)

京都市は、自殺者数が1998年以降年間300人前後
推移し続けている現状を改善するための対策
「きょう いのち ほっとプラン 自殺総合対策推進計画」をまとめた。

周囲の人の異変に素早く気づける人材育成などを進め、
2016年度、自殺者数を現状の2割減の240人以下とすることを目標。
不況が厳しくなった1998年、自殺者数は急増、前年より約4割増えた。
ピークは、2000年で369人。
男女別では、男性が女性を上回って推移。

市が、09年に行った市民アンケートによると、「ストレスが大いにある」と
答えた人は、全国平均(15・7%)を上回る22・1%。
「不眠が2週間以上続いても病院を受診しない」49・8%
(全国平均44・3%)、「相談相手がいない」9・9%(同6・3%)、
心神が傷つきながら、孤立している市民が多くいることがうかがえた。

調査結果を踏まえ、市は59の取り組みを考案。
地域や職場で、自殺のサインや危険性のある人を早期に発見する
人材「ゲートキーパー」を育てるための研修を実施し、
自殺未遂が疑われた患者を受け入れた救急医療機関と精神科医療、
相談機関との連携強化を進める。

多重債務者、DV(家庭内暴力)被害者、うつ病患者、
失業者らへの相談、支援体制も充実させ、
心の問題に詳しい寺社、教会などとのネットワークを構築。

同計画は、冊子にして市役所本庁舎や区役所で無料配布。
問い合わせは、市こころの健康増進センター(075・314・0355)へ。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/20/120545/

スジメ食べ健康に 宮古水産高と加工会社が開発

(岩手日報 5月24日)

宮古市磯鶏の宮古水産高(金野仁校長、生徒345人)と
地元水産加工会社が共同開発した「シャキシャキすじめ」の
先行販売会は、同市臨港通のシートピアなあどで開かれた。
市内外での本格販売を前に、
生徒らが海藻「スジメ」の豊富な栄養分などPR。

同校3年の村上千鶴さん、橋本くるみさん、山口稚青さんと
担当教諭らが試食販売などで商品PR。
青じそドレッシングであえたり、大根サラダや油いためなどでの
利用を呼び掛けた。
試食した大槌町大ケ口の倉田恒美さん(71)は、
「シャキシャキして歯触りがいい」と高く評価。

同校の生徒らは2008年度から、あまり食用にされなかった
スジメの食用加工法を研究。
コレステロール排出効果の高いアルギン酸、
がん抑制作用などに効果があるとされるフコイダンが
豊富な健康食品として開発。
地元水産業者と協力して商品化。

今後は地元業者と協力し、せんべいなど新商品開発にも
取り組む予定。
山口さんは、「これまでの研究を引き継いで、
さらに商品開発を進めたい」

「シャキシャキすじめ」は、50g入り128円(税込み)。
シートピアなあどのほか、宮古市の魚菜市場、
土日ジャンボ市(滝沢村)、いわて生協の全店舗などで
順次販売していく予定。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/kako_kiji.cgi

フロンティア:世界を変える研究者/4 東京大総合研究博物館教授・諏訪元さん

(毎日 5月18日)

92年12月17日、エチオピア。
人類祖先の化石を探し、荒野を歩いた帰り道、
仲間が見つけたサルの化石の近くに、小さな1本の歯の根が。
引き抜いてひっくり返す。
表面のでこぼこの数や並び具合から、
かなり初期の人類のものと一目で分かった。
上あごの第3大臼歯(親知らず)。

個体差が大きいこの歯から引き出せる情報は限られる。
「せっかく見つかったのに、これじゃなあ」
発掘チームのリーダー、ティム・ホワイト米カリフォルニア大教授
苦笑い。
後に、「アルディピテクス・ラミダス」(ラミダス猿人)と
名付けられた、440万年前の人類の祖先が発見された瞬間。

ラミダス猿人の発見は、
当時の人類史を60万年もさかのぼらせた。
チームは昨年、17年間の研究成果を米科学誌「サイエンス」に
11本の論文として発表。
人類の起源に迫るこの成果は、同誌の09年のトップニュース。

「何でも妥協せずにやらないと、おさまりがつかない」
人類の歯では、世界屈指の知識を持つ。
熟れた果実を好むのか雑食か、現生人類に近いのか。
歯の形や表面のエナメル質の厚さを調べれば、
食生活や近縁種が分かる。

マイクロCTスキャナーを使って、徹底的に調べるのが「諏訪流」。
歯の断面を、数十マイクロメートルの精度で浮かび上がらせる技術は、
ラミダス猿人の頭蓋骨を、三次元で復元し分析するのに貢献。

共同研究で明らかになった人類の祖先は、
二足歩行が可能な骨盤と雑食性の歯を持っていた。
とりわけ目を引いたのは、雌雄とも犬歯が小さかったこと。
チンパンジーなどの類人猿は、雌をめぐって争うため、
雄の犬歯だけが大きく鋭い。

「二足歩行と一緒に、一夫一婦的な傾向も生まれている。
そもそも人間は、攻撃性が低いのでは」
化石から人間の本質や家族の起源まで迫ろうとしている。

「ゲンを、今日の成功に導いたものはひたむきさだ」と
ホワイト教授は評価。
米国に留学した諏訪さんを指導した80年当時から、
研究への没頭ぶりは群を抜いていた。
諏訪さんは教授から、幅広い知識を持つ大切さを学んだ。

「化石の研究は、現場検証に似ている」
骨や花粉、土壌という断片的な証拠を集め、
数百万年前に何が起きたのかを読み解く作業。
進化という「事件」と向き合うのだ。
答えは一つ、必ずある。
人類がどんな系譜をたどって、サルから進化したのか、
理屈抜きに知りたい」
その思いが、さらに先へと諏訪さんを駆り立てる。
==============
◇すわ・げん

54年東京都生まれ。東京大理学部卒。
米カリフォルニア大バークリー校大学院修了。
06年から東京大総合研究博物館教授。専門は形態人類学。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/05/18/20100518ddm016040155000c.html

当世給食事情(6)地元産米 学校で炊く

(読売 5月20日)

炊きたての米の香りが食欲をくすぐる給食室。
いくつもある大きな電気炊飯器を、
子どもたちが自分たちの教室へと運ぶ。

高知県南国市では1998年度から、全13の市立小学校で、
炊飯器を使ってご飯を炊いている。

なぜ、地元にある田んぼの米を、給食で使っていないのか
炊飯器でご飯を炊く給食は、元市教育長の西森善郎さん(76)が
抱いていた疑問が出発点。

米飯給食は、余剰米の消費拡大を目的に始まったため、
今でも学校給食に安いブレンド米を使うことが多い。
以前の南国市も例外ではなく、地元産米の導入には、
コスト高の問題や流通経路の見直しなど多くの障壁。

西森さんは、地元の中でも中山間地域の棚田でとれる米に、
購入先を限定する仕組みを考案。
これらの棚田で、子どもたちに米作りを体験してもらい、
同時に、高齢化に伴う離農や耕作放棄地の増加に
歯止めをかけようという一石二鳥の対策。

導入が決まった地元産米をおいしく食べるため、
学校ごとに炊飯器で炊くことにした。
それまで業者が炊いていたが、配送の段階で冷めてしまうことも。
地産地消の炊飯器給食は、「南国方式」とも呼ばれ、
各地から関係者が視察に訪れるように。

導入後、目立った効果の一つが食べ残しの減少。
同市立後免野田小学校では、給食を食べ残した量の割合が、
2004年度の3・3%から、09年度は0・8%にまで下がった。

6年生の竹内佐也加さん(11)は、「お弁当のご飯と比べて、
炊きたてはもっちりしていて、おいしい」

人気の献立は、ご飯に合う魚の干物など和食系が多い。
温かい白米ならば、なおさらはしが進む。
同小の石川利恵・栄養教諭(41)は、「主食の献立希望を尋ねると、
親子丼でもチキンライスでもなく、『白いご飯』をリクエストする児童も」

食育への熱意で始まった地産地消の給食が、
子どもたちの支持を集めている。

◆メモ

第2次世界大戦後の食糧難の時代、米国が日本の子どもの
栄養状況を改善するため、援助物資で小麦を支給。
これがきっかけで、パンを主食とした給食が全国に広まった。
米飯の正式導入は、1976年。
食の多様化による米の消費低迷に伴い、余剰米の消費拡大と
和食回帰を狙った国が、米飯使用を学校現場に呼びかけた。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100520-OYT8T00192.htm