2010年6月1日火曜日

食事パターンがうつと関連 野菜や果物の日本食が良い

(2010年5月21日 共同通信社)

野菜や大豆食品、果物、海藻などをよく取る
「健康的な日本食パターン」の人は、うつ症状の頻度が半分以下。

こうした傾向を、国立国際医療研究センターの南里明子研究員や
溝上哲也部長
らが見つけ、19日付の欧州臨床栄養学雑誌電子版
(European Journal of Clinical Nutrition) に発表。

食事のパターンに分けて解析した研究は、欧州に2例あるが、
日本では初めて。

南里さんは、「自殺者が1998年以来年間3万人を超え、
うつ症状も増えているが、食事も視野に入れ、
日本食の価値を見直したらどうか」と提言。

研究グループは2006年、福岡県の勤労者(21~67歳)521人に、
1カ月間に食べたものを質問票で尋ね、
それを基に食事のパターンを調べた。
同時に、世界的に広く使われている質問票で、うつ症状を聞いた。

統計手法で、「健康日本食」、「肉などが多い動物性食」、
「パンなどの洋風朝食」の3種類について、
各人の食事パターンを強、中、弱に3分類、うつ症状との関連を見た。

健康日本食パターンの傾向が強い人は、その傾向が弱い人に比べ、
うつ症状の頻度が44%と低かった。
動物性食と洋風朝食のパターンでは、
うつ症状との明白な関連は見られなかった。

溝上部長は、「特定の栄養素でなく、食事のパターンで解析したことに
意味がある。うつ症状になった人が、きちんと食べていないことも
あり得るので、因果関係までは言えないが、
うつの予防に日本食が役立つ可能性はある」

※健康日本食パターン

国立国際医療研究センターのグループが、今回の研究で
「健康的な日本食パターン」とした主な食品は、
ニンジン、カボチャ、キノコ、緑の葉野菜、キャベツ、白菜、大根、カブ、
その他根菜、豆腐・厚揚げ、納豆、海藻、芋、果物、緑茶、小魚。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/21/120587/

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