2011年3月13日日曜日

摂食障害、100人に2人 女子中生「予備軍は数倍」 危険ダイエットに警鐘 厚労省研究班が初調査

(2011年3月2日 共同通信社)

女子中学生の100人に2人は、専門医の治療や指導が必要な
摂食障害と推計、厚生労働省研究班の初の大規模調査。

国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の
小牧元・心身医学研究部長は、「予備軍は、この数倍はいるだろう」、
「過度の食事制限は、成長期の中高生に特に悪影響が大きい。
ダイエットをよしとする風潮が、子どもを危険にさらしている可能性

摂食障害は、自覚がなく治療が難しいケースが多く、
きちんと食べるよう教える予防策や、専門機関による
サポート体制の充実が求められそうだ。

調査は2009~10年、関東と中国地方の計2都市の36中学校に通う
約8千人を対象に実施。
国際的な標準に基づき、体形や食事への意識など28項目を尋ね、
5161人(女子2604人、男子2557人)から有効回答。

その結果、女子の1・9%、男子の0・2%が、
身体だけでなく、心の問題にも対応できる専門の医師の下で、
治療や指導を受ける必要がある摂食障害と判断。

拒食症につながりかねない痩せることを目的にした行為
(直近の4週間に2回以上)をみると、
「下剤を使った」は女子1・1%、男子0・7%、
「口に手を突っ込むなどして吐いた」は女子1・4%、男子0・9%、
「食事を抜いた」は女子3・6%、男子2・6%、
「過度の運動をした」は女子6・8%、男子3・8%。

過食症への入り口にもなる、「むちゃな大食いを、直近の4週間に
8回以上した」のは、女子3・5%、男子1・3%。

摂食障害とされた女子は、
(1)夜遅くまで起きている、
(2)家族との食事は楽しくない、
(3)家族から「もう少し痩せたら」と言われる、
(4)気持ちを本当に分かってくれる人は誰もいない-
などに当てはまる傾向。

◆摂食障害

拒食症と過食症に大別される精神疾患の一種。
主に女性がかかり、死に至ることも。
拒食症の場合、病気の自覚がないまま、食事の量を極端に減らし、
食後に口に手を突っ込んで吐いたり、下剤を大量に飲んだりする。
過食症では、食欲のコントロールが効かず、大食いを繰り返す。

一つの原因として、人間関係や家庭環境などから生じるストレスに
うまく対処できないためとの指摘もあるが、はっきりしていない。
厚生労働省研究班の調査では、1980~98年の間に約10倍に増えた。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/3/2/133157/

0 件のコメント: