2007年10月26日金曜日

「賢い患者になる」「健康食品」 <1>

(共同通信社 2007年8月14日)

一口に「健康食品」といっても、
怪しげなものから「特定保健用食品(特保)」まで、
さまざまなものが出回っている。
患者として、どうしたらうまく利用することができるのだろうか?

代表的な健康食品であるサプリメントについては、医師の間でも意見が分かれる。
「上手に使えばプラス」と言うのは、
稲毛病院(千葉市)ビタミン外来の佐藤務医師。
「今は食物素材の栄養素低下が甚だしく、サプリメントの必要性が高まっている」
ただ、サプリメントを取るときは、いろいろなタイプがあることに注意が必要。
同じ1粒でも、一方は栄養素、もう一方は薬理作用の場合があり、リスクを伴うことも。

佐藤医師は、「取る場合は、必要性と安全性の高いものから。
ベースは栄養素。少量をバランス良く、まんべんなく取る必要がある」。
優先順位の第1は、ビタミン、ミネラル、タンパク質。

サプリメントで一番問題なのは、頭では薬ではないと分かっているのに、
実際には薬と同様に、取るだけで効くと思い込んでいること。

「サプリメントは、ただ取るだけでは体内で働かない。
どうしたら体内で働くのかを考えないと病気のケアにつながらない」。
サプリメントを働かせるためには、食事、運動、睡眠などの生活習慣の改善が必須。
「食事を主体に改善し、取り切れない部分はサプリメントで取り、
バランスを整えた上で、新陳代謝をよくしていく。まず食事が大事」

まず始めるのは、体をつくること。
新陳代謝を促進し、髪の毛や肌、つめなどをきちんとつくると、体が動けるようになる。
「新陳代謝がしっかりしてくると、体が変わってくる。
例えば『つめが割れなくなりました』と患者さんが言うようになる。
そうすると、無理なくエネルギー代謝が進むようになり、
免疫系や内分泌系、神経系など全身のネットワークが強化され、
精神面も安定し、症状の改善が見られるようになる」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=52370

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サプリメントを効果的に使用するためには、
まずは自分の体調を把握すること。
食事や運動、ストレスといった日常生活に乱れが出ていては、
いくらサプリメントを取っても効果はありません。
サプリメントは、あくまでも「補助」食品でしかないのですから。
本末転倒にならないように、気をつけましょう。

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