2008年9月29日月曜日

国宝「曼荼羅」一堂に 平泉・中尊寺

(岩手日報 9月18日)

平泉町の中尊寺(山田俊和貫首)讃衡蔵で、
国宝「金字宝塔曼荼羅」全10幀の特別公開が始まった。
東京など県内外に分散している曼荼羅を一堂に展示するのは、
国宝に指定された2001年の東京以来7年ぶりで、
同寺での全10幀展示は初めて。

曼荼羅は、護国の経典「金光明最勝王経」を金泥を使い、
宝塔の形に書いた。平安後期の作で縦140センチ、横54・8センチ。
国内宝塔曼荼羅の代表作。

経典全10巻が1巻1幀になっている。
塔の周囲には、経典解説のための絵がある。
飢えたトラに薩※(さった)王子が、自らの体を与える場面などが
色鮮やかに描かれている。

曼荼羅は、同寺のほか東京と奈良の国立博物館、仙台市博物館が所蔵。
「平泉の文化遺産」の世界遺産登録への機運の高まりを受け、
さらに奥州藤原氏を顕彰しようと全10幀の公開が実現。

埼玉県ときがわ町から訪れた加藤要三さん(81)は、
「一つの経で塔を作るとは驚いた」と精巧な筆致に感嘆。
公開は28日まで。

讃衡蔵入館料は大人800円、高校生500円、中学生300円、小学生200円。
※は「土」へんに「垂」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080918_4

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