2008年9月28日日曜日

器具進化 バネのような義足・F1素材の車いす…

(朝日 2008年9月18日)

五輪との垣根は低くなった。
金メダル三つを獲得した両足義足のランナー、
オスカー・ピストリウス(南アフリカ)は、陸上男子400メートルで
12年ロンドン五輪出場を狙えるまで実力を伸ばしている。
スポーツ仲裁裁判所の裁定で、北京五輪に出場する資格を持っていた。

義足のスイマー、ナタリー・デュトワ(南アフリカ)は、
北京五輪オープンウオーター女子10キロで16位に入り、
パラリンピックで5種目を制した。

右ひじから先がない卓球女子のナタリア・パルティカ(ポーランド)
五輪に出場し、パラリンピックではシングルスで金を獲得。

ピストリウスは、「この義足はスタートでは不利だが、
後半で速度が増して追いつける」と、カーボン製の義足に胸を張った。

アイスランドのオスール社製。
同社の広報担当者は、「衝撃を吸収しバネのように働くので、
従来の義足よりも動きがスムーズ。最高の義足と考えている」。

競技に特化した義足は、人間の足とは似ても似つかない。
J字形の黒い義足を、オスール社は「チーター」と名付けた。
後ろ脚に似ているからだ。

自転車で銀、銅計3個のメダルを取った藤田征樹(神奈川)の義足は、
足首から下がウマのひづめのような形。
ペダルをこぎやすくするためで、義肢装具士が独自に開発。

陸上では、新素材のカーボンファイバー(炭素繊維)で出来た
車いすが現れた。現在主流のアルミ製よりも軽く強い素材。

一方で加工しにくく、開発には費用がかかる。
ホンダの子会社の試作品に乗る山本浩之(福岡)は、
「F1で使われている素材で、空気抵抗も少ない。
仮に市販されたとしたら、数千万円になるでしょう」。

http://www2.asahi.com/olympic2008/news/TKY200809180132.html

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