2008年8月11日月曜日

風力電力、家庭にも 小型機普及へ力、一関の平野組

(岩手日報 8月6日)

原油高騰で新エネルギーが注目される中、
一関市の総合建設業平野組(須田光宏社長)は、
次世代型風力発電機の普及、販売に乗り出した。

発電機は、小型風力発電機開発・製造ゼファー社(東京都渋谷区)が
開発した「エアドルフィン」。

小型発電機は、総重量17・5キロと超軽量で、
さまざまな風向きに対応できる。

平野組は、「事業所や工場だけでなく、
一般家庭で風力を取り込む生活を広めたい」と意欲的。
エアドルフィンは、東大大学院、東レ、横河電機、経済産業省、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がメンバーとなっている
産学官の共同開発計画で誕生。
出力1ワット当たりの重さは17・5グラム。
大型風力発電機と比べると約20%、超軽量の設計が特徴。
ローター(羽根)の直径は180センチ、さまざまな場所へ設置。
後部には、魚の尾ひれをヒントに開発したスイング・ラダーが付いている。
ラダーが風向きの急激な変化に対応し、2・5メートルの微風から
50メートルの暴風までの連続運転が可能。
平均風速3メートルでは月間20キロワット、
6メートルで150キロワット発電をする。
一般家庭の1カ月の電力消費量は、350-500キロワットほど。
平均風速6メートルでの発電量は、約30-40%になる。

平野組ビル屋上に設置した1台は、7月12-21日の10日間、
平均風速0・6メートルで発電量5239ワットを記録。
平野組は、東北地区総代理店となり自社ビル屋上のほか、
仙台市の公務員宿舎、大槌町の東京大国際沿岸海洋研究センターに
各1台を納入した。
価格は、定格出力400ワットが50万-80万円、
同1キロワットが140万-250万円。
平野組営業本部営業部第二課の小幡良作主任は、
「二酸化炭素削減に努力している事業所や工場の有効な手段となるほか、
一般家庭での風力発電導入に適している」。
問い合わせは、平野組担当者の電子メール(ryousaku@hiranogumi.co.jp)。

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