2008年8月11日月曜日

C型肝炎ウイルスRNAの組成依存的RIG-I認識によって誘導される自然免疫

(nature 2008年7月24日号Vol.454 No7203 / P.523-527)

C型肝炎ウイルスRNAの組成依存的RIG-I認識によって誘導される自然免疫

自然免疫防御は、ウイルス感染の制御に必須、
病原体関連分子パターン(PAMP)と呼ばれるウイルス高分子モチーフの
宿主による認識を介して引き起こされる。

C型肝炎ウイルス(HCV)は、肝臓で複製するRNAウイルスで、
全世界で2億人が感染。
感染は、細胞のRIG-Iヘリカーゼによって引き起こされる
肝臓の免疫防御によって調節。

RIG-Iが、PAMP RNAに結合することでシグナル伝達が起こり、
インターフェロン調節因子3が活性化され、感染を抑えるインターフェロンα/β、
抗ウイルス/インターフェロン刺激遺伝子(ISG)の発現が誘導。

今回、HCVゲノムの3′非翻訳領域とその複製中間産物の
ポリウリジンモチーフをRIG-IのPAMP基質として同定し、
RNAウイルスのゲノムに存在するこのモチーフ、類似のホモポリウリジン、
ホモポリリボアデニンモチーフが、ヒトおよびマウスの細胞における
RIG-I認識と免疫誘導の主な特徴。

PAMP RNAの5′末端3リン酸は、RIG-I結合に必要であるが十分ではない。
この結合は、リボヌクレオチドのホモポリマーであること、
直鎖状の構造であること、長さに主に依存する。

HCV PAMP RNAは、in vivoでRIG-I依存的なシグナル伝達を刺激して
肝臓の自然免疫を誘導し、in vitroではインターフェロンとISG発現を
引き起こしてHCV感染を抑制。

これらの結果は、HCVゲノム、他のRNAウイルス内の
特定なホモポリマーRNAモチーフを、RIG-IのPAMP基質として同定、
新たな概念をもたらし、PAMP-RIG-I相互作用の免疫賦活的な特性を、
ワクチン用の免疫アジュバントや免疫療法的手法に使えることを証明。

[原文]
Innate immunity induced by composition-dependent RIG-I recognition of hepatitis C virus RNA

Takeshi Saito1, David M. Owen1,2, Fuguo Jiang3, Joseph Marcotrigiano3 & Michael Gale Jr. 1
1.Department of Immunology, University of Washington School of Medicine, Seattle, Washington 98195-7650, USA 2.Department of Microbiology, UT Southwestern Medical Center, Dallas, Texas 75235-9048, USA 3.Department of Chemistry and Chemical Biology, Rutgers University, Piscataway, New Jersey 08854, USA

http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200807/nature/7203/02.html?Mg=a8d8655bd2f80db16a882c8e6bb1108e&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag

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