2008年8月13日水曜日

錠剤が運動のかわりになるかもしれない

(WebMD 7月31日)

運動による持久力向上の効果のある錠剤を作ることが
可能かもしれないと、科学者らが『Cell』で報告。

2つの化合物について、マウスでの実験が行われた。
GW1516は、運動したマウスの持久力を高めたが、
ほとんど運動しなかったマウスには効果がない。
AICARは、全く運動しなかったマウスの持久力を改善。

これらの化合物は、ヒトでの試験が行われておらず、市販されていない。
しかし研究者らは、運動選手の血液と尿に含まれるGW1516とAICARの
痕跡のスクリーニングのための薬剤試験に取りかかっている。

2004年に、Salk生物学研究所、Howard Hughes医学研究所の
Ronald M. Evans教授をはじめとする研究者らが、
PPAR-δという蛋白の活性を増強するようマウスの遺伝子を
改変することで、マウスの持久力が向上したと報告。

Evans博士のチームは、遺伝子操作を行わずに
同じ結果を得ることに取り組んだ。

PPAR-δを増強するGW1516を、マウスの口に1カ月間毎日注入。
1カ月後、マウスは実験開始時よりも68%長い時間、70%長い距離を
走ることができたが、それは薬剤の投与期間中、毎日、
マウスが歯車を回す運動をした場合に限られた。
GW1516は、運動しなかったマウスには何の効果もない。

次に、AMPKに注目。
運動しないマウスに、AMPKを増強するAICARを1カ月間、毎日注射。
1カ月後、マウスはAICAR投与開始前よりも23%長い時間、44%長い距離を
走ることができた。運動しなくても、持久力が改善。

AMPK、PPAR-δを、「トレーニングを増強するため、さらには運動せずに
持久力を高めるための、経口投与で有効な薬剤の標的にすることが可能」

マウスの実験は、すべて骨格筋に関するものであり、
薬剤の安全性、心臓血管の健康を改善することや
数種類の癌になりにくくすることのような、
運動による他の多くの利点を模倣する能力については検討していない。

Cell
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6WSN-4T3W1NW-1&_user=10&_coverDate=07%2F31%2F2008&_alid=775060739&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_cdi=7051&_sort=d&_docanchor=&view=c&_ct=73&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=0e95fc95ce6a5c0ce7757ecc7cf5839b

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=78103

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