2008年8月7日木曜日

eラーニングワールド2008:iPodで看護実習支援、病院研修をデジタル教材化など、IT活用法を紹介

(毎日 7月30日)

コンピューターやインターネットを活用した人材育成の手法や教材を
紹介する「eラーニングワールド2008」が、東京ビッグサイトで開幕。
日本eラーニング大賞の表彰式が実施、
「iPod Touch」を利用した学生の実習支援や、
病院の研修を独自のデジタル教材化した事例などが紹介。
eラーニングワールドは、国内外から84社が出展。

日本eラーニング大賞の
▽経済産業大臣賞には全日本空輸とアーネット
(eラーニングシステム開発、東京都町田市)、
▽文部科学大臣賞には大阪大学工学研究科、
▽総務大臣賞にはホーマック(ホームセンター経営、札幌市)、
▽厚生労働大臣賞には横浜市立大付属市民医療センターが受賞。
審査委員特別賞は島根大医学部。

横浜市立大付属市民総合医療センターは、
センター内ネットワークを使った全職員対象の研修について発表。

患者確認の方法や心肺蘇生、災害・事故時に患者に着ける札
「トリアージ・タッグ」の使い方などで、
同センターの方針を共有することに役立っている。

産休中の職員や、実習生、他施設から移ってくる医師などが
事前に見られるようにシステムを整備したい。
地域の医療施設との連携も視野に。

島根大学医学部は、医学科と看護学科の地域実習の際、
学生に「iPod Touch」を持たせている。
看護実習では、地域の人たちを集めて健康教室を開いたり、
乳幼児のいる家庭を訪問する保健師に同行。

大学の講義で学んだ内容を、現地で復習する必要があり、
教科書を持ち運ぶ代わりに、モバイル端末を使うことに。
「iPod Touch」は、教科書だけでなく、ビデオや写真の教材を保存でき、
インターネットに接続できなくても有効なほか、
携帯電話と比べて画面が大きく見やすい利点。

島根県は山間部が多く、実習前にしり込みする学生が多かった。
だが行かせてみると、楽しんで帰ってくる。
以前は理由が分からなかったが、実習後に出すレポートとは別に、
現地から教員にメールで感想を送らせるようにしたことで、
「健康教室で、参加者にほめられてうれしかった」、
「漁に連れて行ってもらって、漁師の過酷な生活が分かった」など、
レポートには表れない学生の思いを教員が把握。
感想を学生に公開したところ、実習前の学生も楽しみにするようになった。

九州大学歯学部は、「間違い探し」教材の作成を進めている。
1年生向けの文章の間違い探しから、上級学年向けの
画像、動画の間違い探しまで。
歯科の治療の動画では、処置の方法や手順などの間違いを探す。

同大では「正解を覚えるのは簡単。科学的根拠に基づき、
間違いを指摘できることで、診療の現場で問題点に気づく洞察力を育てたい
09年から、学生の自習用に利用する予定。

http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2008/07/20080730mog00m100043000c.html

0 件のコメント: