2008年8月3日日曜日

スポーツ21世紀:新しい波/276 ロッテ集客作戦/中

(毎日 7月26日)

「地域との融合」と目標を掲げるプロ野球のロッテ球団にとって、
子どもたちとのつながりは欠かせない要素。
一つは、少年を対象にした野球教室「マリーンズ・アカデミー」。
若い女性が華やかに応援を繰り広げる球団のチア・パフォーマー
「M☆Splash!!」を動員したダンスの指導にも乗り出した。

ダンス教室は、中日のチアダンサーが文化センターなどで
指導している例もあるが、ロッテは球団が主体で行う。
小学生を中心に、約220人が指導を受けており、
メンバーはほとんどが女子。

担当する振興部の久世幸郎ディレクターは、
「プレーする人と応援する人がいてこそ、野球は盛り上がる」。

受講生に示す目標は、「プロのチアダンサー」。
千葉マリンスタジアムの観客の前でチアダンスをするなど、
発表の場も用意されているから、教室にも活気がある。

男子を対象とした野球教室は、球団側がボランティア的に開いていたが、
「単なるイベントに終わっている」、
「指導技術が足りない」などの声が出て内容を充実。

ロッテのOB選手らが、子どもから大人までを対象に、
マリンスタジアムなどで、野球技術を教えるとともに、
少年野球チームなどの指導者を対象に「コーチング」も教える。
基本的には有料。

コーチング指導では、実際にマリーンズで行っている打撃や守備などの
練習方法を指導するとともに、「子どもをやる気にさせる方法」、
「楽しく練習させる方法」といった、メンタル面まで教える。
シーズンオフには、バレンタイン監督によるセミナーも計画。

振興部の丸山一仁シニアディレクターは、
「将来、アカデミーの出身者がプロに入って活躍してくれれば、
地域との融合がより進む」。

こうした教室を開設する目的について、球団側は
「子どもたちに野球のプレーも、応援も好きになってもらうこと」。
球団が持つ人材やノウハウを生かしながら、野球好きを増やし、
将来のファン拡大に期待をかけている。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

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