2008年7月28日月曜日

活動量:多い人ほど病気死亡の危険低い…厚労省8万人調査

(毎日 7月21日)

体を動かすことが多い人ほど、平均寿命前に病気で死亡する
危険性が低くなることが、厚生労働省研究班
(担当研究者、井上真奈美・国立がんセンター予防研究部室長)の
調査で分かった。

激しい運動でなくても、歩いたり、立っている機会を増やすだけで、
死亡の危険が下がる。米疫学会誌7月号に掲載。

研究班は95、98年に、10都府県の45~74歳の約8万3000人に対し、
▽肉体労働や激しい運動をしている時間、
▽座っている時間、
▽歩行か立っている時間、
▽睡眠時間--について尋ねた。

活動の強さと時間から、1日当たりの平均活動量を数値化し、
活動量別に4群に分けた。
05年末までの追跡期間中に、4564人が死亡。

活動量と死亡の関係を調べたところ、
活動量の最も多い群は最も少ない群より、
平均寿命前の死亡の危険性が男性で27%、女性で39%低下。

死因別でみると、最も多い群の男性では、
がんによる死亡の危険性が20%、心疾患は28%低い。
女性は、がんによる死亡の危険性が31%低下。

活動の種類別では、比較的軽い活動でも死亡の危険が低下。
「歩行か立っている時間」の場合、1日当たり3時間以上だと、
1時間未満の人と比べて男性で20%、女性で36%、
平均寿命前の死亡の危険性が低い。

体格指数(BMI)が27より大きい肥満の人では、
活動量増加に伴う危険度低下の度合いが小さかった。

井上室長は、「循環器疾患などの場合は身体活動で脂質、血圧などが
改善されることが背景にあるのではないか」。

http://mainichi.jp/select/science/news/20080722k0000m040084000c.html

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