2007年11月4日日曜日

肥満のままでも糖尿病改善 特定酵素の欠損が鍵

(共同通信社 2007年10月1日)

肥満でも、ダイエットしないで糖尿病やメタボリック症候群を治療できる?

そんな夢のような方法を、島野仁・筑波大准教授(内分泌代謝・糖尿病内科)らの
研究グループがマウスの実験で突き止めた。

糖尿病は、膵臓が分泌するインスリンが不足したり効きが悪くなったりして、
細胞が血液中のブドウ糖を取り込まなくなる。
今回、ある特定の酵素を欠損させることでインスリンの効きが悪くなる状態の
「インスリン抵抗性」を改善することに成功。

研究グループは、体内で糖から脂肪を作る際、
脂肪酸を構成する炭素分子の鎖を長くする酵素「Elovl6」に着目。

遺伝子組み換えによりこの酵素を欠損させたマウスで実験したところ、
肝臓で短い脂肪酸が増え、脂肪の質が変わった。
酵素が欠損したマウスを肥満にさせたところ、
通常の肥満マウスに比べインスリン抵抗性をほとんど示さず、血糖値も正常。

島野准教授は、「太り放題でも病気にならない治療薬ができるかもしれない。
しかし、あくまで生活習慣病には食事や運動の改善が一番で、
それがどうしても続かない患者への手段だ」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=56375

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