2007年11月4日日曜日

葬儀、お墓 自分流 海上での散骨20万~50万円 「墓地いらない」13%

(毎日新聞 2007.9.21)

葬儀やお墓にかかる費用は宗教も関係し、不明な部分が多い。
寺に戒名の費用を尋ねたら、「お気持ちで」と言われ、
慌てて近所の人に聞いて回ったという話も。

さらに墓を持てば、墓参りなど永続的なかかわりや費用も発生。
近年は、海などへの散骨も定着しつつあり、多様化。

日本消費者協会が平成15年に行った調査では、
葬儀一式費用(葬儀社に支払った額)の全国平均は、150万4000円。
最低額は11万円、最高は400万円と幅が大きい。
飲食接待費用は、平均38万6000円。
戒名、お経など寺院関係費用で、平均48万6000円。
「戒名は30万円程度からだが、
料金ではなく志なので明確なものはない」(葬祭業関係者)。

冠婚葬祭の互助会「くらしの友」の堀田恵則課長は、
「『普通』の形式はない。どんな疑問も尋ねて、自分で納得することが重要」。

墓地は、民営、公営、寺院墓地などに分かれる。
墓地関連費用でよく耳にするのが、永代使用料。

須藤石材池袋営業所長の萩原秀紀さんは、
「墓地の使用権で、土地と同じように価格差がある」。
大都市圏以外では、民営墓地は1平方メートル当たり10万円前後、
都心の一等地の寺院墓地では500万円といった例も。
駅に近い方が一般的に永代使用料が高く、利便性が反映。

墓も個人の好みがあり千差万別。
千葉県船橋市内の霊園で試算してみた。
1・5平方メートルの永代使用料は、36万円から。
墓石は材質で差があり、中国産御影石を使った場合、100万円前後。
高級な黒御影石で200万円前後。
このほか、手数料や寺院関係費用など諸費用を10万円程度。
総計は、146万円~246万円程度。年間管理料は3000円。

萩原さんは、「墓地選びはカタログではなく、案内を頼んで
実際に目で確かめることが重要」。

墓の場合、少子化進展で継承が続くかどうかが問題。
そのため、ほかの人と一緒となる合葬形式も増えている。
寺の永代供養墓の場合、一般的な仕組みは、
一定期間は骨つぼのまま安置し、その後ほかの遺骨とともに葬る。
最初から遺骨を一緒にする形式もある。
費用は10万~100万円程度。基本的に年間管理料は必要ない。

遺骨を自然にかえす散骨は、船や軽飛行機を使い海上で行う形式が多い。
チャーターした場合は、20万~50万円。
乗船せずに代行する場合は10万円以下の料金を掲げる業者も。
墓地を持っていない人のうち、墓地購入に前向きの人は約30%、
「自然葬などが希望で墓地はいらない」が約13%、
合葬墓、永代供養墓は計約6%と、考え方も多様化。

葬儀関連冊子編集に携わった関沢七重出版編集部長は、
「葬儀や墓などの形式はさまざまで、生前に自分の希望を伝え、
業者とも相談しておくことがベスト。
遺族になったら、どんなに突然でも葬儀までには数日の余裕があるので、
あわてずに複数の業者の見積もりを納得するまで検討すべき」。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/070921/sty0709211040022-n1.htm

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