2007年12月26日水曜日

あしたのかたち/81 強い関大/5

(毎日 6月16日)

来春、「関大北陽高」が誕生。
関大は、北陽高(大阪市)を経営する学校法人福武学園との合併を発表。
関大一高に次ぐ2番目の併設校。

近年、私立大学が従来の付属校とは別に、
中学、高校を提携・系列化する動きが顕著に。
少子化が進む中、早くから学生を確保しようというのが狙い。
高校側にとっても、大学のブランドを利用して生徒を集めやすくなるメリット。

関西では、立命大が宇治高(京都)、守山女子高(滋賀)と合併、
関学大も三田学園(兵庫)など中高3校と提携関係を締結、
龍大は来春、平安中・高(京都)を付属校化。

「ゆがんだ受験のシステムがあるから、学問とスポーツが両立しない。
系列中学、高校ならばスポーツも楽しみ、勉強もできるというシステムは可能」。

「関西大学スポーツサミット」で、早大学事顧問の奥島孝康氏は、
スポーツ強化における一貫教育の重要性を説いた。

現在、早大には高校5校、中学2校の付属・系属校がある。
代表的なのが、硬式野球部が昨夏の甲子園で優勝した早実。
エースの斎藤佑樹は、早大でも主力となり、春季リーグ優勝に貢献。
高校の強化が、大学の成績に直結した典型例。

奥島氏は、「大学クラブの正選手の半分は、付属校出身者で賄うのが目標」、
佐賀県に中高一貫校を新設する構想。

合併発表の記者会見で、関大の森本靖一郎理事長は
「知名度のある北陽高を併設校とすることで、さらに強い関大を作りたい」。

定員割れの続く北陽側からの申し入れを受け入れる形だが、
北陽高は野球で春夏通算14回の甲子園出場、
サッカーは2度の全国制覇などを誇るスポーツの強豪校。
スポーツ推進を掲げる関大にとって、そのブランドは魅力。
理事でもある小坂道一・体育OB会長は、
「サッカー、野球はより強固になる」。

現在、両者の代表者による合併推進協議会(永田眞三郎座長)が
月2回のペースで開かれ、高大連携の骨格作りが進められている。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/archive/news/2007/20070616ddn035070037000c.html

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