2008年3月24日月曜日

ヒトES細胞研究の規制緩和求め学会声明

(サイエンスポータル 2008年3月19日)

ヒト胚性幹細胞(ES細胞)研究の規制緩和を求める声明を、
日本再生医療学会(理事長・中内啓光東京大学教授)が発表。

日本が、マウスやサルを使用したES細胞研究で世界をリードする
研究実績を誇るものの、
ヒトES細胞はつくりだしたヒトES細胞の株数、発表論文数において
欧米諸国、アジア・オセアニアと比べて大きく遅れている現状を明らかに。

原因の一つとして、「既に樹立されているES細胞の使用研究にも
ES細胞樹立の際と同様の厳しい二重審査を要求するという、
世界に類をみないES細胞研究指針」の存在。

幹細胞研究分野では、受精卵を使わない人工多能性幹細胞(iPS細胞)が、
山中伸弥・京都大学教授によって作り出され、
再生医療などへの応用を目指す研究の国際競争が一層激しい。

日本再生医療学会の声明は、「わが国発の画期的なiPS細胞の研究を
進めていく上でも、ヒトES細胞の研究利用は必須。
世界でも有数の高齢者社会を迎えつつあるわが国において、
幹細胞研究を迅速に進め、再生医療を実現することは
国民の福祉と健康の増進のみならず、医療関連産業や知財といった
経済的な側面からも極めて重要」として、
ヒトES細胞研究指針の規制緩和を強く求めている。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/0803/0803191.html

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