2008年3月7日金曜日

記憶力の低下に勝てる明るい見込み

(WebMD 2月20日)

70歳以降の重度の記憶力低下を避けられる可能性は、
あなたが考えているよりも高いかもしれない。
ミシガン大学、アナーバーVAヘルスシステムの内科准教授
Kenneth Langaは、「これは高齢化するベビーブーム世代にとって朗報」。

Langa博士のグループは、介護施設や他の施設に入所していない
米国の70歳以上の人々における認知障害について研究。
認知障害を、軽度の記憶力低下ではなく認知症において認められるものと
同程度の記憶力低下と定義。
約7,400人が1993年に記憶力の検査を受け、
約7,100人が2002年に同じ検査を受けた。

「1993年に70歳以上であった人の認知機能低下のリスクは、
2002年の同じ年齢群の人のリスクよりも高かった」

なぜ、後の世代の方が重度の記憶力低下が発現する可能性が
低かったのかは示していない。
しかしLanga博士のグループは、
「人々が顕著な認知障害または認知症になるリスクが低下したのには、
いくつかの理由がある。

2つのコホートを比較すると教育レベルが有意に上昇、
高血圧や高コレステロールのような心臓血管リスクの治療が改善」
より多くの教育がなされることが、脳を鋭敏な状態に保つのに役立ち、
心臓の健康につながることは脳にとって良いこと。
その他の因子も脳の健康に影響するが、すべての因子に関するデータを
もっていたわけではなかった。

知見は、すべて個人のリスクに関するもの。
たとえ個人のリスクが低下しても、アルツハイマー病や他の認知症の症例は
増加するだろうと予測。
約8,000万人のベビーブーム世代が今後8~10年で70歳に達し、
人口の高齢化に伴って、「たとえ[個人の]リスクが低下しても、
アルツハイマー病および認知症の人々の数は大幅に増加するだろう」。
個人のリスクは、従来よりも低下したかもしれないが、人の数が増えれば、
最終的には患者の数も増える結果に。

昨年、アルツハイマー病の患者が2050年までに3倍に増加すると予測。
Langa博士は、介護施設の入所者における認知障害に関して更なる研究が必要。
『Alzheimer's & Dementia』のオンライン版に掲載。

Langa, K. Alzheimer's & Dementia, Feb. 20, 2008; online edition.
Kenneth Langa, MD, PhD, associate professor of medicine, University of Michigan and Ann Arbor VA Health System.
WebMD Medical News: "Alzheimer's Hits 5.1 Million Americans."

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=68166

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