2008年3月30日日曜日

自分以外の人のためにお金を使うと一層幸せになる

(WebMD 3月20日)

もっと幸せだと感じたい?
それなら自分のために散財するよりも他者または慈善のために
お金を使うと、より良い気持ちになれる可能性がある。
このニュースは『Science』3月21日号で報告。

632名の米国人に、自分が全般的にどのくらい幸福かを評価し、
収入と支出(請求書、他者への贈り物、自分自身への贈り物、
慈善のための寄付を含む)を報告するよう要請。
最も幸福であった人々は最も多くを与えた人であり、
収入の額には関係なかった。

ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)心理学部門のElizabeth Dunnらは、
「各人がどれだけ多くの収入を得たかには関係なく、
他者のためにお金を使った人々は、より大きな幸福を報告したのに対し、
自分自身のためにより多くのお金を使った人々はそうではなかった」。

ボストンにある会社の16名の従業員に対し、
会社から賞与を受け取る1カ月前に、自分がどのくらい幸福かを
評価するよう依頼し、賞与を受け取った6-8カ月後に同じことを依頼。
従業員らは賞与の使い道についても報告。

賞与を受け取った後に、より幸福であったのは、
賞与の中からより多くのお金を他者または慈善のために使った人々。
賞与の額が多いか少ないかは重要ではなかった。
小切手の額は問題ではなく、その使い道が問題。

調査は、あくまで1つの調査。
しかし人々が現金を手にし、それを日没までに使うよう命じられた時、
どんなことが起きるのだろうか。

Dunn博士らは、ブリティッシュコロンビア大学バンクーバー校の46名に
5ドルまたは20ドルを渡した。
現金と共に、それを午後5時までに使うようにとの指示を与えた。
一部の参加者には、家賃、請求書、自分自身への贈り物のために
お金を使うよう指示した。
他の参加者には、誰か他の人への贈り物を買うか、
慈善団体に寄付するように指示した。

現金を受け取る前とそれを使った後に行った調査によると、
今回も、その日の終わりに最も幸福であったのは、他者に与えた人々。
会社からの賞与の場合と同じく、金額は問題ではなかった。
人々はより良い気分になるために、20ドルを人にあげる必要はなかった。
5ドルでも効果があった。

「我々の知見は、支出の割り当ての5ドル程度のごくわずかな変化でも、
ある一日をかなり幸福なものにするのに十分である可能性があることを示唆」

Dunn博士のグループは、ブリティッシュコロンビア大学の学生109名に、
5ドルまたは20ドルを自分自身または他者のために使うと、
より幸福になるだろうと思うか質問。

ほとんどの学生の回答は的を外れていた。
「参加者は、お金が幸福に及ぼす影響について、二重に間違っていた。
大多数の人々は、自分個人のための消費によって自分はより幸福になり、
5ドルよりも20ドル使った方がより幸せになるだろうと考えていた」。

Dunn, E. Science, March 21, 2008; vol 319: pp 1687-1688.News release, University of British Columbia.

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=69820

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