2008年7月19日土曜日

食事日記、行動測定が減量効果を高める

(Medscape 7月8日)

減量介入プログラムの一貫として、食事日記などの行動測定を
継続して行うと、減量が改善されるという
4施設ランダム化臨床試験の結果が、
『American Journal of Preventive Medicine』に発表。

F. Hollis(Kaiser Permanente Northwest医療研究センター)ら
減量維持臨床試験グループ(Weight Loss Maintenance Trial Research Group)は、
「短期および長期の減量の達成には、食事と運動の組み合わせを
強調することが重要である」
「健康行動を改変する行動戦略は、行動を監視・規制し、
減量初期と長期維持への障壁に個人の活動を集中させることを
強調しているので、減量介入の重要な一部をなす。」

減量維持臨床試験では、30カ月間の減量維持を行う異なる手法が比較。
今回は、第1相の6カ月間減量初期プログラムについて方法と結果を記述。
被験者採用基準は、25歳以上の過体重または肥満
(肥満指数 [BMI]が25 - 45 kg/m2)で、高血圧・脂質異常症の
少なくともひとつに対して薬物療法を行っている者。

試験への登録時と6カ月後に、人体・集団・心理社会的データを採取。
エネルギー制限、中等度から強度の運動、
「高血圧食事療法(Dietary Approaches to Stop Hypertension: DASH)」食を
奨励する週1回のグループセッション全20回に、被験者1685例を参加。

減量予測因子の欠損データは、多重代入法(Multiple imputations)で置換。
被験者集団は、44%がアフリカ系アメリカ人、67%が女性、
79%が肥満者(BMI ≥ 30 kg/m2)。
薬物療法は、87%が血圧降下剤、38%が高脂血症用剤。

被験者は、全20回のグループセッションのうち72%に参加、
自己申告による1週あたりの中等度から強度の運動時間は117分、
1週当たり3.7日分の食事日記をつけ、1日あたり野菜と果物を2.9サービング摂取。
第1相の期間での追跡率は92%。

人種、性別に基づく下位群のすべてで顕著に体重が低下(減量幅5.8 ± 4.4 kg)。
4 kg以上減った者が69%。
大きな減量幅に対する有意な予測因子は、初期体重が高いこと、
参加セッション数が多いこと、1週あたりの食事日記数が多いこと、
1週あたりの中等度から強度の運動の申告時間数が多いこと。

試験の限界として、対照が設けられていない観察研究であること、
運動と食事の順守測定が自己申告によること、試験期間が比較的短いこと。

「減量の変動の大部分が、行動項目(食事記録や運動など)によるもの。
行動項目と減量との関連性は、人種や性別の下位群ごとに違っていた」。
「WLM(減量維持)行動介入によって、高リスクのさまざまな患者群において
臨床的に意義のある短期減量の達成に成功した」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=77282

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