2008年7月15日火曜日

スポーツ21世紀:新しい波/274 バレー協会・個人登録制度/9止

(毎日 7月5日)

2005年元日、日本サッカー協会(JFA)は「JFA2005年宣言」を発表。
「サッカーを通じて、豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」との理念の下、
15年の中期、50年の長期目標を掲げた。

15年の目標は、
(1)サッカーファミリー500万人、(2)日本代表の世界トップ10入り、など。

日本バレーボール協会(JVA)も、「JVA21世紀ビジョン」を発表。
2010年までの目標に、
(1)JVAメンバー100万人、(2)7万チーム、
(3)Vリーグ観客70万人、(4)現状より年5億円の増収、
(5)男子代表の世界ベスト5、女子代表のベスト3入り--を設定。

JVAの改革は、JFAの30年を駆け足で追いかけている印象。
JVAの伊藤晃執行役員は、「登録制度を検討する際、JFAをある程度参考。
『より先進的なものを』と意気込んだのが、あだになった面がある」。

他競技に先駆け、78年に個人登録制度を採用したJFA。
その趣旨をJFAは、「競技団体は大会を運営する際、抽選会を開き、
会場を借り、審判を呼ぶ。
そうした運営費用を、サッカー界全体で分担しようという発想。
サッカーは、『アソシエーション式蹴球』とも呼ばれるように、
サッカー界にはアソシエート(仲間)意識がある」。

08年度予算で、JFAの総収入約175億円のうち登録料収入は20億円程度、
「景気に左右されない点で、貢献度は高い。
都道府県協会の足元が安定し、運営もしっかりできる」(JFA)。

「サッカーファミリー」に支えてもらう代わりに、JFAは強化の拠点となる
トレーニングセンターを各地に作り、クラブユース選手権など
学校チームに所属しない選手のための大会を設けた。

個人登録制度は収入をもたらす。その代価として、
競技団体はあらゆる登録メンバーに利益を還元する義務を負う。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

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