2011年1月1日土曜日

スーパー温室ガス監視へ 大船渡と小笠原諸島で

(岩手日報 12月20日)

少量だが、温室効果がCO2の約2万倍の六フッ化硫黄や、
約300倍の一酸化二窒素など地球温暖化の原因となる
“スーパー温室効果ガス”の監視体制強化を、
気象庁が大船渡市と小笠原諸島・南鳥島で計画。

いずれも京都議定書で排出削減の対象だが、
六フッ化硫黄はアジアで定点観測している地点がほとんどなく、
監視体制の整備が課題。

六フッ化硫黄は、電子機器の絶縁体などに使う化学物質。
大気中濃度の世界平均はCO2の約380ppm、
6~7ppt(1ppmは100万ppt)程度だが、
1990年代から約2倍に増え、ほぼ全量が人為的排出。

国立環境研究所が年4回、沖縄・波照間島で大気を採取し
分析してきたが、気象庁は大船渡市の大気環境観測所と
日本最東端の南鳥島気象観測所の2カ所で、
来年度から週1回観測する方針。

一酸化二窒素は、農業活動や化学工業から排出。
同庁が90年から大船渡市で観測してきたが、
南鳥島を観測点に追加する計画。

南鳥島は、東京から約1860kmと都市化の影響が少なく、
長期環境監視に適している。
採取した大気を容器に詰めて自衛隊機で運び、気象庁本庁で分析。

来年度予算で、温暖化監視強化費約3億3千万円を要求。
同庁の須田一人全球大気監視調整官は、
「有効な温暖化防止策には、少量でも温室効果が桁違いに高い
ガスの監視は重要」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101220_7

0 件のコメント: