2011年5月14日土曜日

バイオ燃料を本格生産へ いわて生協

(岩手日報 5月14日)

いわて生協(滝沢村、飯塚明彦理事長)は、
2011年度からバイオディーゼル燃料の使用や精製に本格的に取り組む。

原料の廃食油の回収を家庭にも拡大し、
本年度は7万Lの精製を目指す。
東日本大震災では、ガソリンや軽油不足となったが、
同燃料が威力を発揮。
CO2排出削減だけでなく、ガソリンなど化石燃料不足への対応、
福祉施設などへの精製委託による経済効果も期待できそうだ。

いわて生協は、地球温暖化対策として06年、同燃料の使用を開始。
09年から、店舗の総菜部門の廃食油を原料に、
自前施設での精製に切り替えた。

本年度は、500mL入りペットボトルで組合員からの回収を開始し、
4月30日までに116Lを回収。
空いたペットボトルは、太平洋セメントや新日鉄釜石で燃料利用する。

震災直後、ガソリンや軽油などの燃料が不足。
同生協は、県内の精製施設のほか、全国の生協から提供された
同燃料によって、被災地におにぎりなどの支援物資を配送し、
炊き出しや移動販売にも大きな力を発揮した。

本年度は、家庭から8万Lを回収。
盛岡市や遠野市、陸前高田市などの5福祉施設にも委託し、
7万Lを精製する計画。
いわて生協での使用量は3万Lと、前年度より倍増。
30台の車両用燃料として使う予定。

燃費は軽油と同じだが、CO2排出量はゼロとみなされるため、
本年度は約80トンのCO2を削減。
各施設は、精製した燃料を独自に販売することで、収入増も期待。

いわて生協環境事業推進室の岡村治室長は、
「廃棄物が資源に活用できる。
回収システムを軌道に乗せたい」と意気込む。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110514_9

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