2011年5月15日日曜日

医療、介護改革で社会保障支出増の抑制策が優先課題

(2011年5月11日 WIC REPORT(厚生政策情報センター))

OECD(経済協力開発機構)は、OECD対日審査報告書2011年版を公表。
OECDは、ヨーロッパ諸国、アメリカをはじめ先進34ヵ国によって
国際経済について協議する機関。
OECD経済開発検討委員会は、加盟国の経済・社会情勢を調査し、
毎年報告書として出版。
今回は、その日本版が公表。

日本の経済状況および政策について、2011年3月7日に委員会によって審査、
同4月15日に承認。
3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、
その影響を考慮した経済見通しなどを展開。

社会保障に関しては、高齢化および医療・介護の質を
向上させるため、国の社会保障費は、今後10年間にわたり、
対GDP比で2%程度増加
すると見込まれること、
社会保障基金の収支が、2009年度には対GDP比で
1.5%程度の赤字に達していることなどの背景から、
「安定的財源の確保など、財政運営戦略の基本ルールを守ることが重要」
「医療、介護分野における改革などを通じた社会保障支出の
増加抑制策が優先事項
となる」と分析。

(1)介護サービスをより厳密に監視し、
病院から適切な介護施設へのシフトを促す、
(2)病院が効率性を高める動機づけのため、診療報酬を疾病ごとに
設定する診断群分類の改革により、支払方式の改善を図る、
(3)後発医薬品を報酬支払の基準とすることで、利用を拡大する、
(4)専門医による不必要な診断を減らすため、ゲート・キーパー制を導入する-
の4点を社会保障支出の増加抑制策として挙げている。

OECD対日審査報告書2011年版(4/21)
http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/201105_2/1534_1_1.pdf

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/5/11/136400/

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