2011年5月16日月曜日

釜石SWが本格始動 「ラグビーで元気を」

(岩手日報 5月4日)

社会人ラグビーの釜石シーウェイブスRFCは3日、
釜石市松倉グラウンドで、5日までのミニ合宿に入り、本格始動。

東日本大震災で、大きな被害を受けた同市。
チームは犠牲者こそいなかったが、自宅を流されたり、
職場が被災した選手がいる。
何よりクラブを支えてくれた多くの市民が、
悲しみと絶望のふちに追いやられた。
今こそラグビーで元気を。
「北の鉄人」の決意のシーズンが幕を開けた。

松倉に、ラグビーが戻ってきた。
鮮やかな緑の芝を大男たちが駆ける。
久々の楕円球の感触に、笑みがこぼれる。
駆けつけたサポーターは、大漁旗を力いっぱい振って鼓舞。
初日から午前、午後の2部練習でみっちりと汗を流した。

フッカー小野寺政人選手(27)は、
「(久々の練習で)足がついていかなかった」と苦笑い。
2月に入居したアパートが流されたが、
「もっとつらい境遇の人がたくさんいる。
震災を言い訳にせず、結果を出す

大槌町出身のロック三浦健博選手(34)は、
決して諦めず、最後までボールを追いかける、
そんなプレーで見る人を勇気づけたい」と誓った。

冬場の体力づくりを進めていたチームは、震災で活動を中断。
ボランティアで救援物資の積み降ろしをしたり、
子どもたちとタグラグビーをしたりと、
自分たちにできることをやってきた。

市内は、震災の爪痕が色濃く残る。
高橋善幸ゼネラルマネジャー(46)は、再開すべきか悩んだが、
ラグビーを通じ、釜石に元気と勇気と希望を与えるのが
使命だと思った」と力を込める。

年間約7千万円で運営してきたチームは、
スポンサーの被災で、2千万~3千万円減収する見通し。
前身の新日鉄釜石が、日本選手権7連覇を果たすなど、
ラグビー史にその名を刻む釜石。
感動を与えられてきた全国のファンは放っておかなかった。

義援金が、既に800万円以上寄せられ、
新日鉄釜石OBが首都圏でサポーター拡大に取り組む動きも。
複数の強豪から、「釜石に出向いて試合をしたい」と、
強化面でもありがたい申し出が相次いだ。

サポーターも、今まで以上の熱い声援で支える覚悟だ。
同市の歯科医福成和幸さん(64)は、
「前へ前へと進むプレーで、市民に元気を与えてほしい」

2001年4月のクラブ化から丸10年。
新たな物語のホイッスルは鳴った。
地域と歩んできたラガーマンたちは、被災者の思いを胸に刻み、
悲願のトップリーグ昇格へトライする。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110504_1

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スポーツは、街や社会を明るくさせ、活気を与えてくれます。
今こそ、地域に支えられてきた恩を返すべき。
スポーツは、多くの人に支えられて存在するもの。
私も、釜石SWのサポーターとして、今シーズンの活躍を期待します!!

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