2007年12月4日火曜日

気仙サミット2007 合併テーマに公開討論

(東海新報 12月2日)

将来の広域合併を見据えた「気仙サミット2007」が開かれた。
甘竹勝郎大船渡市長が旧三陸町との合併効果を 強調しながら、
“三本の矢”が一つになる必要性を訴えたのに対し、
中里長門陸前高田市長と多田欣一住田町長は“時期尚早”との立場から、
水産や農林業など基幹産業の振興を図りながら従来通り
「当面、単独・自立」の方向性を歩んでいく考えを示した。

達増拓也知事は、「合併は最終的に住民が判断すること」としながら、
「県としてもできるかぎりの支援をしたい」。

「気仙の将来を考える」をテーマにした今回のサミットは、
青年会議所(大船渡・古川季宏理事長、陸前高田・宮樫正義理事長)が主催。
両会議所は、「気仙は一つ」の共通認識を持って活動しており、
知事と三首長を招いて、「将来のまちづくりのあり方や
地方行政などについて幅広く議論してもらおう」と企画。
3年前には陸前高田青年会議所が主催し、三首長討論会を開いた。

討論会は、岩手日報社の達下雅一論説委員長が司会を務めて進行。
達増知事はじめ甘竹市長、中里市長、多田町長がパネリストとして登壇。

広域合併についての考えを聞かれた甘竹市長は、
平成13年に三陸町と合併し、財政面で大きな効果を上げていることを強調。
「三陸町民からも、『合併して良かった』との声が。
国や県から91億円支援、6億円の人件費削減により、
市民会館の建設、学校や医療福祉施設、産業基盤の整備につながっている」。

多田町長は、「当面、自立は住民の意向であり、
いまは小さい町だからこそできるまちづくりが大切。
仮に合併すると、本町は中心地から離れた周辺地域になることが懸念。
合併後の人口は約7万5千人と少なく、将来的にはもっと大きな合併を
想定することも必要ではないか」。

中里市長は、「将来の合併は避けて通れないと思うが、
今すぐに協議のスタートラインに立てる状況にはない。
市民アンケート(平成15年)では、7割が合併に否定、慎重な意見が多い。
本市の財政は厳しいが、合併することによって解決できるものではなく、
特色あるまちづくりを進めていくことが先決」。

甘竹市長は、現在の気仙の人口や産業構造規模だと、
合併後の役所職員数を長期的に238人削減できることを指摘。
「職員1人年間6百万円の平均給与だとすると、
15億円近い人件費をまちづくりに使えることになる」。

また、広域連携の必要性については認めている中里市長は、
「産業振興などの面で幅広く進めていきたい」。
多田町長も、「気仙に住む人たちの共通した優しさを定住促進、
人口増につなげていきたい」。

終了後、大船渡市の会社員・男性(46)は
「こうした機会を設けたのは良かったが、
合併についてもっと突っ込んだ議論をしてほしかった。
三首長とも『気仙は一つ』の考えが根底にあることを感じたが、
現在の思いはそれぞれ違うのかな、という印象」。

陸前高田市の農業・男性(59)は、
「個人的には合併を進めてもらいたいが、三首長の考えは温度差があるよう。
中里市長は以前のアンケート結果を話していたが、
当時と今とでは市民の認識も変わってきているのでは。
もう一度合併に関する市民アンケートを行ってほしい」。

http://www.tohkaishimpo.com/

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このような機会をつくることは、とても有意義なことです。
政治家の生の声、考えを聞く、ぶつけ合うことはなかなかないですから。
選挙の時以外は。
私は、気仙地区は出来るだけ早く合併して、一つになるべきです。
経済、教育、文化については一つの活動圏になっている。
政治だけが、わざわざ分裂したまま。
大船渡から住田を通って奥州、盛岡、秋田方面へ、
また大船渡から高田を通って気仙沼、仙台方面へ、
道路と鉄道を整備、発展させるには合併することが大切。
政治家は、地方の発展のために将来のビジョンを明確にすべき。
気仙地区が一つになった方がいいなら、さっさと行動すべきです。

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