2007年12月4日火曜日

星野ジャパン:約束通りの“北京切符”「選手のおかげ」

(毎日 12月3日)

試合中の厳しい表情が一気に緩んだ。
言葉を詰まらせ、「これでゆっくり、オフが過ごせるね」。

08年北京五輪アジア予選(アジア野球選手権)の台湾戦で、
日本代表が五輪出場権を獲得。
チームを率いた星野仙一監督(60)は韓国、台湾、フィリピンとの
「アジア枠1」の争いを制した選手たちを、
「日本の野球の底力を見せてくれた」とたたえ、目に涙を浮かべた。

プロ野球中日、阪神の監督を通算13年務め、計3度のリーグ優勝。
だが、国を代表して臨む国際大会は短期決戦で負けられないプレッシャーが。
総力戦で1点差勝ちした韓国戦後には、
「こんなに厳しい試合をしたのは初めて」。

それも覚悟の上で監督を引き受けた。
「今の自分があるのは野球のおかげ。野球界に『恩返し』をしなければ」。

東京六大学リーグで23勝を挙げた明治大時代は法政大の黄金期、
中日のエースとして活躍したのは巨人の9連覇の時期と重なる。
「強者に立ち向かうことに闘志を燃やす男」というイメージは、
野球を通じて確立された。

野球が公開競技だった1984年ロサンゼルス五輪以来、
6大会の代表監督には、ほぼ全員に話を聞いた。
国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」で
日本代表を率い「世界一」になった王貞治・ソフトバンク監督(67)からは
「打撃戦より投手戦の想定を」とアドバイス。

先輩の経験を吸収し、自ら対戦相手の情報収集、分析。
03年に体調不良を理由に阪神監督を退任した経緯もあり、
定期的に体の隅々まで検査して健康管理に気を配った。
グラウンドでは自らノックバットを手にとって指導、
試合中のダッグアウトでは「闘将」のイメージそのままに声を張り上げ続けた。

監督の熱意に応え、選手たちは勝ちにこだわるプレーを連発。
台湾戦では、一度逆転を許してからの再逆転勝利。
「(試合を見ている人には)ハラハラさせただろうが、
終わってみれば感動してもらえたかな。本当にいい選手を選べたと思う」。
最高の笑顔で振り返った。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071204k0000m050127000c.html

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アジアでは勝って当たり前、の野球。
確かに全体のレベルは、日本の方が韓国、台湾よりも上。
しかし、短期決戦ではどうなるか分かりません。
どんな種目でも、国際大会で勝つことは本当に難しい。
改めて、スポーツに絶対ということはないし、
プレッシャーに打ち勝つ精神力が大切だということを、
認識させられました。
日本の野球を、オリンピックでも存分に見せて欲しい。

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