2010年2月13日土曜日

B型、AB型女性は貧血になりにくい 「A」「O」より21%少なく 東大と理研

(2010年2月8日 毎日新聞社)

B型とAB型の女性は、A型とO型の女性に比べて
貧血になりにくい--。

東京大と理化学研究所のチームが実施した、
約1万5000人の遺伝子解析で、こんな体質の違いが明らかに。

肝機能の状態を示すγGTPや痛風につながる尿酸など、
健康診断でおなじみの検査値を左右する体質の違いにかかわる
46の遺伝子型も特定。
8日、科学誌ネイチャー・ジェネティクス(電子版)に掲載。

生活習慣病へのかかりやすさや薬の効き目には、個人差がある。
30億塩基対からなるヒトのDNAには、関連遺伝子の塩基配列の
一部が入れ替わったSNPと呼ばれる場所が、
1000万カ所あるとされ、個人差を生んでいる。

理研ゲノム医科学研究センターの鎌谷直之・副センター長らは、
高性能計算機を使い、10種類の病気の患者1万4700人の
遺伝子データを調べて解析、46のSNPがγGTPや尿酸のほか、
赤血球、白血球、血小板など代表的な血液検査項目の値に
影響することを新たに突き止めた。

赤血球のデータと血液型の関係を見てみると、
B型とAB型の女性は、A型とO型の女性に比べ、
貧血の患者数が21%少なかった。

B型かAB型になる遺伝子上にSNPがある人は、
血色素量(Hb、ヘモグロビン)が増え、貧血を減らすと考えられた。

チームの松田浩一・東京大医科学研究所准教授は、
「健康診断では、各項目に標準値があるが、
本来は遺伝的な個性を考慮して、個々人の標準値を決めるべきで、
それが今回裏付けられた」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/2/8/115672/

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