2010年10月20日水曜日

小中高の体力向上鮮明に 持久力、敏しょう性で改善 11年前と比較、文科省

(2010年10月12日 共同通信社)

小学校高学年と中学、高校生の体力が、11年前に比べ、
向上傾向にあることが、文部科学省が体育の日に合わせて公表した
2009年度の体力・運動能力調査で分かった。

反復横跳びや20mシャトルランなど、
敏しょう性や持久力を測る項目は男女ともに上昇。

子どもの体力は、1985年ごろをピークに長期間、低下傾向が
続いていたが、近年は上向きに転じ、分析を担当した
順天堂大の内藤久士教授は、「ピーク時に比べると依然低いが、
改善傾向が鮮明になった」

調査は、全国の6~79歳の計約7万人に実施、
年齢層に応じて6~8項目を測定。
文科省は、11歳(小6)、13歳(中2)、16歳(高2)を、
男女別にした6グループについて、98年度以降の傾向を分析。

その結果、13歳(8項目)の男子は、反復横跳びなど5項目で、
女子は、上体起こしやボール投げなど7項目で向上。
男子の50m走は、98年度の8・00秒から7・91秒になり、
高水準だった85年度(7・90秒)にほぼ並んだ。

16歳(8項目)は、男女とも上体起こしなど4項目で上昇。
98年度以降、調査項目を数値化した方式の合計点(80点満点)は、
男子が98年度の48点から54点に、
女子は46点から51点に上がり、過去最高となった。

11歳(8項目)は、男子の握力と立ち幅跳びが低下した一方、
20mシャトルラン(往復持久走)など3項目で上回った。
女子は、ボール投げなど5項目で向上、低下した項目はなかった。

成年の合計点の分析では、20~30代の女性は低下傾向、
40歳以上の中高年と65歳以上の高齢者は、男女とも向上傾向。

※体力・運動能力調査

「走る」、「跳ぶ」、「投げる」という基本的な体力や運動能力について、
国民全体の状況を把握し、政策に反映させるため、
東京五輪が開かれた1964年度に始まり、毎年10月、
体育の日に合わせて発表。

身長や体重などの調査も含め、当初は12~29歳で開始。
6~79歳を対象にした現行方式は、98年度から。
文部科学省はこれとは別に、全国体力テストも実施。
小学5年と中学2年の全員対象から、本年度は全小中学校の約19%を
抽出する方式に変更、目的や内容がこの調査と重複しているとの指摘。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/12/126746/

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