2011年1月9日日曜日

NEDOリヨンでスマートコミュニティ実証事業

(サイエンスポータル 2011年1月1日)

情報通信技術を活用したエネルギー効率が高い都市
「スマートコミュニティ」をつくるための実証事業を、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が
フランス・リヨンで始める。

「スマートコミュニティ」は、既に日米が協力して、
ニューメキシコ州で実証事業を始めている「スマートグリッド」の考え方を
さらに広げた新しい地域形態。
スマートグリッドが、電力需給の効率化を核にしているのに対し、
熱や未利用エネルギーも含めたエネルギーを地域単位で統合的に管理し、
さらに交通なども融合した次世代の社会システム。

NEDOが、リヨン市と周辺地域を含む「リヨン共同体」と共同で実施する
実証事業は、新設されるビルに消費されるエネルギーよりも
多くのエネルギーを生み出す技術を導入し運転管理するほか、
電気自動車の課金、認証システムを含めた充電インフラの構築、
太陽光発電遠隔監視システムの導入などを含み、
導入効果や電力の需給バランスへの貢献を実証する。

事業期間は2015年度まで。
既に委託企業として、東芝、東芝ソリューションが決まっており、
両社は3月末までに実施可能性調査を行う。

NEDOは、スペイン政府・産業技術センターと共同で、
スペインでも同様の実証事業を進める計画で、
委託企業の公募も始めた。

経済産業省は昨年1月、「スマートグリッドに関する国際標準化ロードマップ
を発表している。
スマートグリッドにかかわるビジネスの拡大や世界各国へ向けての技術の
普及を図るために、「送電系統広域監視制御システム」、
「配電網の管理」、「電気自動車」など、
7つの事業分野の標準化を進める方策を明示。

昨年2月、官民が協力してスマートグリッド社会実現のための課題に
取り組む組織「スマートコミュニティ・アライアンス」が設立、
5月、大学、メーカー、電力会社など28法人が、
日本版スマートグリッドの基礎技術確立を目指し、
共同で実証事業をスタート。
東芝は、東京大学、東京工業大学、早稲田大学、日立製作所、
明電舎、三菱電機、電力中央研究所、東京電力とともに
28法人の幹事社になっている。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1101/1101011.html

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