2011年1月20日木曜日

夕方の遺伝子は昼夜で制御 体内時計の仕組み解明

(2011年1月14日 共同通信社)

ほぼ24時間周期でリズムを刻む生物の「体内時計」で、
夕方に働く特定の遺伝子は、昼と夜に働くDNA上の配列の
組み合わせによって制御されていることを、
理化学研究所の上田泰己プロジェクトリーダーらが明らかに。
13日付の米科学誌セル電子版に発表。

この遺伝子が働く時刻を人工的にずらすと、体内時計の動きが
弱くなってほとんど止まりかけたり、約4時間も周期が延びて
遅れたりすることも分かった。

体内時計の仕組みを理解する上で大きな前進だといい、
上田さんは、「一部の睡眠障害は、体内時計の異常によるもの。
今回の結果は、治療方法を開発するための指針になる」

体内時計は、ヒトを含め多くの生物に存在。
朝、昼、夜のどの時刻に遺伝子を働かせるか決めるDNAの配列と、
その配列につながって機能する約20の遺伝子による
複雑な"設計図"で動いているが、
なぜ特定の遺伝子が夕方に働くのかは不明。

上田さんらは、体内時計を持つマウスの細胞に、
ホタルの発光タンパク質を入れ、夕方の遺伝子が働くと
光るようにして観察。
昼と夜それぞれで遺伝子を働かせるDNA配列によって、
その中間の夕方に遺伝子が働くことを突き止めた。

体内時計を失った細胞でも、昼と夜のDNA配列を組み合わせて入れると、
夕方の遺伝子が働き、時計が再び動きだした。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/1/14/130940/

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