2011年2月13日日曜日

「肥満大国」改善へ…米外食で健康メニュー続々

(2011年2月6日 読売新聞)

米国の小売り大手や外食チェーンが、
相次いで「健康」に配慮した食品の販売強化を打ち出している。

「肥満大国」米国では、生活習慣病に伴う医療費の負担が、
家計や財政圧迫の一因で、米政府も生活習慣病の予防に向けた
食生活の改善に、力を入れ始めている。

ファストフード最大手の米マクドナルドは1月から、
欧米では朝食の定番メニューの一つ「オートミール」を、
全米約1万4000店のメニューに加えた。

つぶしたオーツ麦(カラスムギ)を煮て、かゆ状にしたオートミールは
食物繊維が豊富。
1・99ドル(約160円)の小型カップ(砂糖なし)で、
ハンバーガー1個分とほぼ同じ260kcal、
ハンバーガーより高い満腹感を得られる。

オートミールは、コーヒーチェーンのスターバックスが、
2008年に米国内で売り出し、ヒットした。
マクドナルドは、健康志向が高く、ハンバーガーを敬遠してきた層の
取り込みを目指す。

ミシェル・オバマ米大統領夫人が、子供の肥満率の低下に
積極的なこともあり、肥満対策がクローズアップ。
「健康」への取り組みは、外食産業以外にも広がっている。

こうした取り組みの背景には、米政府の危機感の高まりがある。
米国では、子供の3分の1以上、成人では3分の2以上が
「体重過多」、もしくは「肥満」。
肥満が原因の経済的損失は、生産性の低下などを含めると、
03年約750億ドルから、18年3430億ドルと、5倍近く増。

米農務省のビルサック長官は、
「現状は、無視できない危機的な状況だ」と、
生活習慣病による医療費などの負担増に強い懸念。

同省が5年おきに公表している「ダイエットの手引」も、
今年は大幅に変更。
「成人の塩分摂取量は1日2300mg以下」としてきた従来の記載に、
「51歳以上の人やアフリカ系米国人は1500mg以下」などと、
細分化した内容を加えた。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/7/132108/

0 件のコメント: