2007年12月14日金曜日

5歳チンパンジー、短期記憶の能力は人間の成人上回ると

(CNN 12月4日)

わずか5歳のチンパンジーが持つ短期記憶の能力は、
人間の成人をはるかに上回ることを、
京都大学霊長類研究所の松沢哲郎教授が発表。

松沢教授は、世界で初めて、
「チンパンジーの子どもの記憶能力が、チンパンジーのおとなよりも、
さらには人間のおとなよりも優れている」ことを示した。

大人と子供のチンパンジーに、1~9までの数字の順番を教え込ませ、
コンピュータのディスプレイ画面に表示された数字を
順番通りに触れるように訓練。
その後、画面に数字を表示させたところを見せ、
さらに数字を白い四角に置き換えても、数字の順番通りに触れば、
四角が消えていくテストを実施。

その結果、数字の表示時間をどんどんと短くしていっても、
チンパンジーの子供3頭は、ほぼ一瞬でどの数字が
どの場所にあったかを記憶出来たという。

一方、同様のテストを人間の成人で実施すると、
チンパンジーの子供にかなわなかった。

特に、一番成績の良かった5歳のチンパンジー、アユムは、
9個の数字を約0.7秒で記憶。
人間の成人は誰も記憶できない時間だった。

松沢教授は、アユムたちチンパンジーの子供の能力が、
人間の子供でも知られている「直観像記憶」に似ていると指摘。
人間でもまれに、複雑なパターンの細部を一瞬見ただけで
記憶できる子供がいるが、年齢が上がるとその能力が減退するとして、
人間の脳の進化を知る手がかりになる。

http://www.cnn.co.jp/fringe/CNN200712040016.html

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