2008年4月10日木曜日

赤ちゃんの2割が不足 ビタミンD、骨に影響 京大講師が1120人調査

(共同通信社 2008年4月1日)

国内の新生児の2割は、丈夫な骨をつくるのに必要なビタミンDが
不足しており、母乳だけで育てると、粉ミルクの場合と比べ
欠乏状態が長引く可能性があるとの調査結果を、
京都大の依藤亨講師(小児内分泌学)が発表。

ビタミンDは、日光を受けて皮膚内でも合成される。
欠乏すると、骨が曲がる「くる病」などを発症する恐れもある。

依藤講師は、「母乳は望ましい栄養だが、ミルクに比べて
ビタミンDが少ない。不足分を十分に補えない可能性があり、
赤ちゃんに短い日光浴をさせるなど配慮が必要」。

京都市内の生後5-7日の新生児1120人を対象に、
ビタミンD欠乏の目安と考えられる頭の骨の軟らかさを調べたところ、
22%(246人)が不足気味と判明。
日照が少ない時期に妊娠期間を過ごした4、5月生まれの新生児は、
30%前後と高かった。

1カ月後に追跡調査すると、ビタミンDを添加したミルクや母乳を
組み合わせた育児と比べ、母乳だけの方が不足の度合いが高かった。
「妊娠中のお母さんは、短い日光浴をしてほしい。
魚の脂など、ビタミンDが多く含まれた食事も有効」。

▽ビタミンD欠乏症

魚や卵、キノコなどに多く含まれるビタミンDには、
カルシウムの吸収を促進する機能があり、
不足すると骨が変形する「くる病」や、骨がもろくなる骨粗しょう症を
引き起こす恐れがある。
免疫調整作用に異常をきたし、1型糖尿病などを発症する可能性。
ビタミンDは、日光を浴びることでも合成される。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=70147

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