2008年5月6日火曜日

糖尿病、約1870万人 成人5・6人に1人 予備軍含め、女性が急増

(共同通信社 2008年5月1日)

成人の糖尿病患者と予備軍の総人数は、
2006年時点で約1870万人に上ると推計されることが、
厚生労働省の「06年国民健康・栄養調査」で分かった。

男性が880万人、女性は990万人で、5.6人に1人となる計算。
02年の前回調査より250万人(15・4%)の増加で、
女性が200万人と大半を占めた。

糖尿病の患者数の調査を始めた1997年以降、増加の一途にあり、
専門家からは「歯止めがかからず、ゆゆしき事態だ」。

年代別の人口に占める割合は、
70歳以上が34・8%(男性35・4%、女性34・3%)と最多で、
若い世代ほど少なくなっている。
厚労省は、「高齢化社会が急速に進んでいることが背景にあり、
運動不足や高カロリーの食生活が広がっていることが大きな要因」。

調査は06年、全国の約3600世帯を無作為に抽出。
4296人の血液検査結果や調査票への回答を基に、
成人全体の推計値を算出。

血液中のヘモグロビン濃度が6・1%以上で、
「糖尿病が強く疑われる人」(患者)が約820万人、
濃度が5・6%以上6・1%未満で
「糖尿病の可能性を否定できない人」(予備軍)が約1050万人。

70歳未満の年代別人口に占める割合は、
60代29・0%、50代23・0%、40代13・6%、30代4・1%、20代1・1%。
02年よりも、40代男性が6・2ポイント増、50代女性が5・5ポイント増、
70歳以上の女性も6・0ポイント増となるなど、中高年の増加が目立った。

厚労省が02年まで5年ごとに実施していた「糖尿病実態調査」では、
糖尿病患者と予備軍の推計人数は計約1620万人。
1997年は計約1370万人。

▽国民健康・栄養調査

国民の身長・体重や食品の摂取状況、飲酒や喫煙、運動習慣など
健康面全般に関する厚生労働省の調査。
対象は、全国から抽出した3000~4000世帯。
1952年に「国民栄養調査」として始まり、
健康増進法施行を機に、2003年から現在の名称。

質問内容は、喫煙のように毎年継続調査する項目、
社会状況に応じて数年おきに実施する項目がある。

▽糖尿病

体内ホルモンのインスリンが不足するなどして
血液中のブドウ糖の濃度が高くなる病気。
遺伝的要因のほか、食べ過ぎや運動不足など、
長年の生活習慣が引き金となって発症し、
患者数が多いことから「国民病」とも。
高齢者ほど発症リスクが高く、網膜症や腎臓障害などの合併症の危険性も。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&articleId=72161

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