2008年5月9日金曜日

バイオ燃料用作物、無秩序栽培は生態系破壊…国連報告書

(読売新聞 2008年5月4日)

大気中の二酸化炭素(CO2)を増やさず、
環境への負荷が少ないとされる、バイオ燃料用作物の栽培が、
希少な生物種の絶滅を加速する恐れがあるとする報告書を、
国連の生物多様性条約事務局(カナダ・モントリオール)がまとめた。

ドイツ・ボンで開かれる生物多様性条約締約国会議で、
より環境に配慮したバイオ燃料用作物の栽培政策を
各国に求める決議を採択するよう提案。

報告書は、「バイオ燃料用作物の栽培が世界的に増えている中、
新たに森林を切り開いて農地にしたり、その場所に本来なかった作物が
農場外に広がっていったりすることで、生態系が破壊されている」。

背景には、生態系への影響に対する明確な科学的根拠がないまま
無秩序に栽培を奨励する政策があるとし、
本来の目的とは逆にCO2の放出を増やし、水質の悪化なども招く。

バイオ燃料の需要は、世界的な原油高もあり、増加傾向。
食糧用や飼料用の穀物がバイオ燃料に振り向けられ、穀物の高騰に。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080504-OYT1T00232.htm

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