2010年11月10日水曜日

岩手大、学内に保育スペース 女性研究者を支援

(岩手日報 11月1日)

岩手大(藤井克己学長)は12月から、学内に保育スペースを開設。
教職員に対する子育て支援の一環で、女性研究者をサポートし、
現状では全体の9・4%と少ない女性研究者を増やすことも大きな目的。
施設整備のほか、学生を交えた備品作りなども進め、
大学全体で子育て支援への機運を盛り上げる考え。

同事業は、文部科学省の女性研究者支援モデル育成事業として
本年度採択。

同大では、工学部で女性教員の限定公募を初めて行い、
今年4月から助教2人を採用。
全体でみると、全教員417人に対し、女性は39人と少数。
子育てへの不安から、研究職を断念する女子学生もいるなど、
以前から課題となってきた。

学内保育スペースは、学生センター棟2階の会議室だった部屋を改修。
乳幼児が自由に動き回れるスペースや授乳室、
相談コーナーなどを設ける。
同大の教職員や学生のほか、聴講生として来校している
一般市民にも開放する予定。

同じ階の車いす用トイレには、乳幼児用の座いすや、
おむつ替えシートを設置するなど、周辺の施設設備も計画。

保育スペースは、12月1日にオープニングセレモニーを行い、
本年度は試行的に運営。
利用の際、利用者自身が子どもの世話役を準備する必要があるが、
来年度以降は、保育技術や知識を習得した学生が
世話役を務める仕組みも検討。

女性研究者の少なさは全国的な課題でもあり、
東北大では学内保育園、山形大は託児ルームを設けている。

岩手大では、学生を巻き込んだ取り組みを目指そうと、
10月19、26日に、学内に呼び掛けて集めた約500枚の紙パックで、
職員と学生が子ども用のいすなど作製。
雰囲気も徐々に盛り上がってきた。

同大男女共同参画推進室の菅原悦子室長(教育学部教授)は、
多くの大学で、育児支援の形が検討されているが、
本学の総合的な取り組みはモデルになり得る。
大学の中で、子育てができる雰囲気をつくっていきたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101101_13

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