2010年11月13日土曜日

ストレス原因、中高年に増加 頭痛/1

(2010年11月8日 毎日新聞社)

川崎市の男性会社員(46)は約1カ月前から、
毎日のように頭痛に襲われるようになった。
後頭部が締め付けられるような痛みが一日中続き、
「ひどい時は、脳が固まった感じになる」。
時には目まいも起こり、仕事に集中できなくなった。

管理職で、パソコンに向かう時間が長い。
約半年前から忙しくなり、部下との人間関係も悪化、ストレスが増した。
目の疲れや肩こりがひどくなり、やがて頭痛が始まった。
「仕事帰りに酒を飲む時や休日は、痛みがない」というが、
「脳の病気かもしれない」と心配になり、10月末に診療所を受診、
「緊張型頭痛」と診断。

頭痛には、さまざまなタイプがある。
二日酔いなどの頭痛は、生体反応による一時的な症状。
定期的に起こり、検査で脳の異常が見られない頭痛を、「慢性頭痛」。
慢性頭痛は、(1)緊張型頭痛、(2)片頭痛、(3)群発頭痛の3種類。
日本人に最も多いのが緊張型頭痛で、
北里大研究班の全国調査(97年)によると、15歳以上の2割強が持つ。

緊張型頭痛は、主にストレスによって起こると考えられている。
無理な姿勢を長時間続けると、肩や首、後頭部の筋肉がこって
血行が悪くなる。
筋肉内に乳酸などの疲労物質がたまり、これが神経を刺激して頭痛を招く。
精神的ストレスによる神経の緊張が続いた場合も、
痛みを調節する脳の機能がうまく働かなくなって、頭痛が表れる。

日本頭痛学会の坂井文彦理事長(埼玉精神神経センター)は、
「近年は、パソコンを使う時間が長く、
中高年を中心に緊張型頭痛の人は増えている。
こまめに首や肩をほぐし、場合によっては抗不安薬などを服用した方がいい」
…………………………………………………………………………………
◆主な慢性頭痛
◇緊張型頭痛
 頭が締めつけられるような痛みが毎日のように起こる。
◇片頭痛
 主に頭の片側が脈を打つように強く痛む。
 痛みは月1回~週2回程度起こり、4~72時間続く。
◇群発頭痛
 目の奥をえぐられるような激痛が年1~2回程度起こり、
 2週間~2カ月間毎日のように続く。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/11/8/128005/

0 件のコメント: