2010年11月14日日曜日

若手研究者の内向き思考も問題に

(サイエンスポータル 2010年11月11日)

「元気な日本復活特別枠」公開ヒアリングで、
文部科学省から若手人材の「内向き思考」と「伸び悩み」の現状に、
強い危機感が示された。

文部科学省の示した資料によると、2008年に米国へ留学した
日本人は、3万人を割ったのに対し、中国人は10万人近くまで急増。
10年前に比べ、日本は7割に落ち込み、中国は2.1倍と顕著な差。

06年の博士号取得者も、日本の約8,100人に対し、
中国は約23,000人と大きな差。

2000年時点ではほとんど差がなかったのが、
ほぼ横ばいの日本に対し、中国の伸びが目立つ。
米国の06年の博士号取得者は約305,000人とさらに多く、
中国ほどではないが、この数年は着実に数を増やしている。

ノーベル賞のきっかけとなる業績は、
30代をピークとする若い時期に集中している実態があるが、
大学教員に占める30~35歳の若手研究者の割合も減少。
01年11.3%、07年には9.8%まで落ちている、という数字も。

「元気のない・元気の出ない」日本の若手人材を活かす方策として、
文部科学省が特別枠に要望したのが、
「『強い人材』育成のための大学の機能強化イニシアティブ」と
「成長をけん引する若手研究人材の総合育成・支援イニシアティブ」。

「メディカル・イノベーションを担う国立大学付属病院の
教育研究環境の充実」、「博士課程教育リーディングプログラム」、
「科学研究費補助金(若手の『チャレンジ』支援)」など、
さまざまな名目の要望が盛り込まれている。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1011/1011111.html

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