2011年5月26日木曜日

三陸漁港の再編検討 農水省、施設集約し機能強化

(岩手日報 5月25日)

農林水産省は、東日本大震災で被災した本県を含む
三陸沿岸の漁港の機能を拠点漁港に集約、再編する方向。

本県沿岸は、111漁港のほぼ全てが甚大な被害を受け、
短期間に一律の復旧は困難。
魚市場の統合による拠点漁港の機能強化を柱とし、
具体化に向けては、地元漁業者や自治体の意向を踏まえて進める。

水産庁によると、本県では108漁港の被害を確認。
被害額は1031億円、さらに膨らむ見通し。
宮城県は全142漁港、福島県も全10漁港が被災、
3県合わせた被害額は5900億円を超す。

全漁港の災害復旧を一律に行うのは困難、
農水省内の復興対策チームが、施設集約などの検討を進めている。
2011年度第2次補正予算案に、本格的な復興経費を盛り込みたい。

当面の復旧は、早急な使用を見込む拠点漁港を優先。
宮城県は、近づくカツオ漁に向けた施設復旧を要望、
一部で海中のがれき撤去、岸壁補修などの応急工事を始めた。

三陸の漁港再編は、中核施設である魚市場の統合や、
点在する水産加工施設の集約による拠点漁港の高機能化が検討の柱。
周辺漁港とネットワーク化し、機能分担も図る。
サンマ、カツオを中心に豊富な魚介類を全国に届ける
「食料供給基地」とする計画も。

魚市場の統合は、震災前から農水省内で検討。
集約する場所などは議論に入っておらず、地元の考えを尊重。
政府の復興構想会議の議論を踏まえ、漁港整備を促進する
特別法案も提出する構え。

県内111漁港のうち、漁場開発や漁船避難で、
特に重要な「第4種」に指定されているのは島越(田野畑村)のみ。
利用範囲が全国的な3種は山田、大槌、釜石、大船渡の4漁港。
大半は地元の漁業を主とする1種、それより広い2種。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110525_3

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