2011年7月27日水曜日

もやもや病感受性遺伝子を特定 京都大

(2011年7月21日 毎日新聞社)

日本、韓国、中国など東アジアに多い難病「もやもや病」に
かかりやすくなる遺伝子(感受性遺伝子)を、
京都大の小泉昭夫教授(遺伝疫学)らのグループが初めて特定。
米国の科学誌プロスワン電子版に20日掲載。

もやもや病は、大脳の動脈が細くなり、脇道のように
毛細血管網が発達する病気。
血管造影すると、血管網がもやもやとした煙のように見えるところから命名。
脳の血流不足から手足の力が抜けたり、
言葉がうまく話せないなどの症状がでる。
日本で約1万3000人の患者がおり、韓国、中国にも多く、
白人やアフリカ人は少ない。

研究グループが、3世代にわたって患者がいる日韓の42家系を
調べたところ、発症者の全てで「RNF213」という遺伝子の一部が
変化していることが分かった。

この遺伝子は、頭蓋内の血管の発達に関わることも確認。
各家系に共通する染色体に着目し、変異の確率などを基に
世代の数を計算すると、約760世代前(推定1万5000年前)に
共通の祖先を持つことも分かった。

小泉教授は、「感受性遺伝子を持つ人全員が発症するわけではなく、
東アジアに共通する外的な要因(環境因子)もある。
3カ国が協力し、予防や治療につなげたい」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/7/21/139643/

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