2008年5月16日金曜日

iPS細胞:蓄積バンク計画を表明 山中京大教授

(毎日 5月12日)

体のさまざまな組織の細胞に育つ能力がある
人工多能性幹細胞(iPS細胞)の国際シンポジウムが、
国立京都国際会館で始まった。

iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大教授は、
同細胞や、それをさまざまな臓器細胞に分化させた細胞を蓄積する
「バンク」を作る計画を明らかにした。

例えば、脊髄損傷は、発症約10日後の移植が最も効果があると
動物実験で分かっているが、iPS細胞を患者自身の細胞から作るのには
最低1年以上かかるため、バンクは治療面で利点がある。

科学技術振興機構が主催。
ノーベル医学生理学賞受賞者のマーチン・エバンス英カーディフ大教授ら
各国の著名な研究者が最新の研究報告や、国際協調について討論。

山中教授は、iPS細胞は「病気の原因解明や将来は細胞移植治療に使える」、
「多能性は強制的なものなので、腫瘍になりやすいなどの心配がある」。

シンポでは他に、各国の研究者からパーキンソン病や糖尿病などの
治療を目指す研究が報告。
エバンス教授は、山中教授について「魔法のスープのような作り方を、
特定の遺伝子によって可能にし、研究できるようにしたのは大きい」と評価。

http://mainichi.jp/select/science/news/20080512k0000m040077000c.html

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