2008年5月3日土曜日

国際生物学オリンピック参加を呼び掛ける東大名誉教授の毛利秀雄さん

(共同通信社 2008年4月22日)

来年は、生物学にとって節目の年。
進化論の提唱者チャールズ・ダーウィンの生誕から200年、
主著「種の起源」の出版から150年、
遺伝子という言葉ができてから100年を迎える。

記念すべき年の7月、世界の高校生が生物学の実力を競う
国際生物学オリンピックが茨城県つくば市で開かれる。
日本代表を選ぶ試験への参加募集が始まり、
オリンピック日本委員会委員長として忙しい日々が続く。

「ぜひ参加して、初の金メダルを目指してほしい。
これをきっかけに、1人でも多くの若者が生物学に興味を持ち、
バイオや環境問題という日本の将来がかかる大きな問題に
貢献してくれるようになれば、非常にうれしい」

開催予定国のギリシャが辞退。
2005年に参加し始めたばかりの日本にお鉢が回ってきた。
「10年に国際化学オリンピックが日本であり、
後援をお願いできる企業が重複する。
無理だと思い、いったんは断ったが、筑波大学長や文部科学省から
『理科離れを防ぐためぜひやろう』と励まされ、決断」

精子の運動メカニズムの研究で知られる世界的学者。
日本の生物学研究は、総合力が弱いとみる。
生物学のいろいろな分野で、特別な能力を持つ人を伸ばすことが大事。
それが、全体のレベルを引き上げることになる」

生物学の面白さは、答えを生物自体が持っていること。
「分からないことはたくさんある。
書物からではなく、自然からもっと学ばなければならない」。
東京都出身。77歳。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=71666

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