2009年8月27日木曜日

「ご当地体操」が盛ん 地元の名物や独自の動きを取り入れ

(2009年8月21日 毎日新聞社)

柏市の大型商業施設「ららぽーと柏の葉」の屋外広場、
親子連れら近所の住民約50人が集まった。
「ハイ、頭で考えながら動いて」

指導員の声が掛かると、参加者はゆったりとした音楽に合わせ、
右手と右足、左手と左足と同じ側の手足を同時に前に出して歩く
「なんば歩き」や、腰を少しひねりながら腕を前に伸ばすなどの
いっぷう変わった体操を始めた。

05年、つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅近隣の企業や
大学、公共機関などで作る実行委員会が、昨年考案した
「はっぱっぱ体操」の体験会の一こま。

毎日朝晩2回、この体操をしている60歳代の平川和江さんは、
「主婦は、前かがみの姿勢での仕事が多いので、
体操して汗をかくと気持ちがいい。
動きがなかなか難しく、頭を使うせいか朝もすっきり目が覚める」

柏の葉駅周辺は、元々ゴルフ場だった場所で、
駅の開業後にマンションなどの建設が進む新しい街。
はっぱっぱ体操は、東京大生涯スポーツ健康科学研究センターや
千葉大環境健康フィールド科学センターが立地する利点を生かし、
健康をキーワードにした地域づくりと、
住民同士の交流を目的に開発。

監修した小林寛道・東京大名誉教授(スポーツ健康科学)は、
「ラジオ体操が関節の可動性を重視しているのに対し、
はっぱっぱ体操は日ごろあまり使わない、
体の内側の筋肉を意識して動かす動作を多く取り入れた」

なじみのない動作が多いのが特徴で、
曲調がゆったりしているのは、頭で意識しながら筋肉を使うため。

代表例が、なんば歩き。
同じ側の手足を同時に動かす動作は、日本古来の動き方とされ、
武道などには残っているが、現代の生活では失われている。

小林名誉教授は、「普段と違う筋肉を動かすには、
普段使っていない神経を働かせる必要。
これを意識してやっていると、転倒した際にとっさに手をつくといった
動作が高齢者でもスムーズにできる」

自分で動作を創作するパートも取り入れ、
5月には10チームが参加してコンテストを開いた。
実行委員会にも参加、街づくりを担う
柏の葉アーバンデザインセンターは、「体操によって、
健康づくりと同時に住民交流も促進し、
住んでみたいと思われる地域にしたい」と、普及に力を入れている。

◇厚労省要望きっかけ 著名人協力も

「ご当地体操」の隆盛は、厚生労働省が00年に策定した
「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」で、
各地域での取り組みを求めたことがきっかけ。

青森県は05年、スコップで雪をすくって放り投げる動作や
背中などを伸ばすストレッチを取り入れた「健康雪かき体操」を作った。
「冬は運動不足になる。
雪を逆手にとって、けが防止や健康づくりに活用しようと考えた」と
県スポーツ健康課。
雪かき前の準備運動としても有効。

「伊賀忍者の里」という地域性を生かし、「忍にん体操」を
考案したのは、三重県伊賀市
指で十字を切ったり、忍者の横走りの動きを取り入れ、
バランス感覚を養い足腰を鍛える。
市の担当者は、「子どもからお年寄りまで楽しめる」

徳島県「阿波踊り体操」、島根県安来市「どじょうすくい体操」は、
地元の有名な踊りの動作を織り込んだ。
「みんなでそろばん体操」(兵庫県小野市)は、
特産品のそろばんを手に体操する。

新体操元五輪選手の秋山エリカさんが振り付けを担当した
「くにたちオリジナル体操」(東京都国立市)、
歌手のさだまさしさんの曲を使用する「がんばらんば体操」(長崎県)
など、ゆかりのある著名人が協力しているケースも。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/21/106109/

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