2010年2月22日月曜日

「気仙」名称確認から1200年 今秋、誕生イベント

(岩手日報 2月17日)

大船渡市と陸前高田市、住田町は今秋、
「気仙誕生1200年祭」を開く。
今年は、気仙郡という文字が確認される
最古の文献の記録から1200年。
節目の年に、2市1町の住民らが気仙郡の軌跡を振り返るとともに、
将来像を探る機会にする考え。

気仙郡という名称が確認された文献は、
平安時代に書かれた歴史書「日本後紀」。
810(弘仁元)年10月27日の記録に登場、
これ以前に成立していたことが分かる。

大船渡市役所で今月開かれた「気仙は一つ・3首長会議」で、
この史実を手掛かりに、1200年祭を今秋開催することで合意。
内容については、今後担当者レベルで協議。

気仙地方には、数多くの金山跡が残っており、
平泉の藤原氏に金を供給。
甘竹勝郎大船渡市長は、「平泉の世界遺産登録などに関連して
話し合う中で、記念行事をやろうということになった」と、
気仙の産金が一つのテーマとなる可能性を示す。

考古、歴史学の研究成果や伝統芸能などにからめた
イベントの開催が検討、会場は2市1町にまたがる予定。

陸前高田市気仙町には、江戸時代に大肝入として、
気仙郡を統括した吉田家の住宅(県有形文化財)が残っている。

中里長門陸前高田市長は、「取り組みを通じて、
気仙地域の住民がどれだけ誇りを持つことができるかが鍵」、
多田欣一住田町長は、「会議で合意した気仙地域を含む
三陸海岸のジオパーク(地質遺産)研究推進とからめて
進めても良いのではないか」と知恵を絞る。

県内の各郡は、坂上田村麻呂(758~811年)らの軍勢が北進し、
朝廷の統治下に組み込まれる過程で設置。
気仙郡は当初、現在の宮城県気仙沼市などを含んでいたが、
その後岩手、宮城両県に分割。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100217_12

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