(岩手日報 2月17日)
大船渡市と陸前高田市、住田町は今秋、
「気仙誕生1200年祭」を開く。
今年は、気仙郡という文字が確認される
最古の文献の記録から1200年。
節目の年に、2市1町の住民らが気仙郡の軌跡を振り返るとともに、
将来像を探る機会にする考え。
気仙郡という名称が確認された文献は、
平安時代に書かれた歴史書「日本後紀」。
810(弘仁元)年10月27日の記録に登場、
これ以前に成立していたことが分かる。
大船渡市役所で今月開かれた「気仙は一つ・3首長会議」で、
この史実を手掛かりに、1200年祭を今秋開催することで合意。
内容については、今後担当者レベルで協議。
気仙地方には、数多くの金山跡が残っており、
平泉の藤原氏に金を供給。
甘竹勝郎大船渡市長は、「平泉の世界遺産登録などに関連して
話し合う中で、記念行事をやろうということになった」と、
気仙の産金が一つのテーマとなる可能性を示す。
考古、歴史学の研究成果や伝統芸能などにからめた
イベントの開催が検討、会場は2市1町にまたがる予定。
陸前高田市気仙町には、江戸時代に大肝入として、
気仙郡を統括した吉田家の住宅(県有形文化財)が残っている。
中里長門陸前高田市長は、「取り組みを通じて、
気仙地域の住民がどれだけ誇りを持つことができるかが鍵」、
多田欣一住田町長は、「会議で合意した気仙地域を含む
三陸海岸のジオパーク(地質遺産)研究推進とからめて
進めても良いのではないか」と知恵を絞る。
県内の各郡は、坂上田村麻呂(758~811年)らの軍勢が北進し、
朝廷の統治下に組み込まれる過程で設置。
気仙郡は当初、現在の宮城県気仙沼市などを含んでいたが、
その後岩手、宮城両県に分割。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100217_12
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