2010年2月22日月曜日

仕事に役立つロジカルシンキング(5)問題把握の2手法、大枠整理・ツリーで一覧

(日経 2月3日)

取り組むべき問題がわかった後、問題の具体的な中身を
明らかにしなければならない。
手法には、「フレームワーク思考」と「ロジックツリー」がある。

状況を幅広くつかめなければ、問題の中身がはっきりと見えない。
そこで役立つのが、フレームワーク思考。

マクロ環境を分析する際、政治(Politics)、経済(Economics)、
社会(Society)、技術(Technology)の4つの視点で分析する
フレームワーク。
4つの視点の頭文字をとって、「PEST」。

事業環境を分析するフレームワークには、「3C」。
市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)。

マーケティングでは、製品(Products)、価格(Price)、
流通チャネル(Place)、プロモーション(Promotion)の「4P」。

フレームワークをもとに情報を整理していければ、
大きな部分での見落としをなくし、バランスよく状況を把握。

情報を整理しただけでは、分析とは呼べない。
整理した結果、どのような状況にあるのか、
どこに目をつけて分析を深めていくべきなのかを考える姿勢が必要。

ロジックツリーとは、「もれなく、重複することなく(MECE)」を
意識しながら、上位概念を下位概念にツリー状に分解。
問題分析や解決策の洗い出しといった場面で利用。

ある飲食店の月商(売り上げ)を因数分解し、
ロジックツリーで表したもの。
月商は、客単価とその月に来店した客数に分解。
客単価は、注文をした回数と注文1回あたりの単価に分けられる。
来店客数は、新規とリピートの合計。

ロジックツリーがあれば、それぞれの要素の中で、
特にどこが悪いのかをもれなく特定。
ライバルの飲食店と各要素を比較すれば、
自店の弱い部分をつかむことが可能。
1年前の自店の数値と比べれば、
どこが落ち込んでいるのかをつかむ糸口に。

ロジックツリーを活用していけば、売り上げが思わしくないという
問題を、モレなくダブりなくとらえながら、より具体的にできる。
問題を幅広く洗い出した上で、論点を絞り込んでいくことが
問題の構造をとらえ、問題の本質に迫るカギ。

ロジックツリーを用いると、洗い出した要素同士の関係を一覧。
全体像がわかるので、細部に拘泥せずにすむ。
ロジックツリーを使って、飲食店の月商低下を分析すれば、
商圏人数に問題があると考えるのは早計。
その前に、新規来店客数に問題があるのか、
客単価より客数が悪いのかを分析。

問題を効果的に解決するには、
本質をはっきりとさせるための分析が欠かせない。

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz100202.html

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