2010年2月24日水曜日

仕事に役立つロジカルシンキング(6)問題の構造追求~「なぜ」を5回繰り返す

(日経 2月9日)

問題の構造化について。
解決策を導くには、なぜその問題が生じたのかを掘り下げ、
問題の構造をつかんでおくことが重要。

「ロジックツリー」の手法を使うと、具体的な問題点が
数多くあがってくる。
多すぎると、かえってどこに手を打てばよいのか、
わからなくなってしまうことが。
洗い出した問題点同士の関係をとらえ、どこに手を打つべきかを
決めなければならない。

問題点同士の関係を把握するには、原因と結果の関係、
つまり因果関係を考えるのが有効。
場当たり的な対処ではなく、根本的な原因に対する解決策を
考える姿勢が求められる。

「クレームが多い」という問題があったとする。
「なぜクレームが多くなったのか」と原因を探っていく。
製品不良が原因だとすれば、製造工程の見なおしをすればよいし、
顧客への対応の仕方がまずかったのであれば、
接客方法を改善するなど、問題の本質に迫った解決策に
近づくことができる。

原因を探るとき、「なぜ」と一回だけ問いかければ
済むわけではない。
原因をできるだけ掘り下げる必要。

「顧客対応の仕方が悪い」が原因だったとする。
背景をさらに追求していくと、「営業担当者が十分な製品知識を
持っていない」という事実に突き当たる。
さらに理由を探っていくと、「製品知識を習得する場がない」といった、
より本質的な原因に迫れる。

「なぜを5回繰り返せ」という言葉を耳に。
このフレーズの意味は、原因を掘り下げていくと、
やがて問題の本質が浮かび上がってくるということ。

因果関係を探り続けていくと、問題点同士の関係が見えてくる。
関係を図で示すことを、「問題の構造化」。
問題の構造化によって、どこに手を打てばよいかがわかりやすくなる。

「残業が多い」という状況に対し、構造化ができれば、
根本にある「計画をたてることができない」にたどりつき、
そこに手を打てばよいと判断。

目についた悪い状況を掘り下げ、問題の構造を追い求めていくと、
問題への根本的な解決策を幅広い視点で考えられる。

因果関係を探りながら、問題の本質を追求するとき、
注意すべきポイント。
丁寧かつ具体的に因果関係をとらえる。

「残業が多い」、原因をいきなり「業務効率が悪い」と考えたとしたら。
「誰の効率」を改善すればよいかわかりませんし、
「どんな業務」を改善すればよいかも見えない。

具体性に欠けるとらえ方では、解決策に結びつかない。
それが本当に原因なのかすら確認できない。

重要なのは、一度で正解をあてるのではなく、
様々な原因の可能性を検討しながら、
何が今回の問題に影響しているのかを確認していく。

ビジネスシーンで起きる問題のほとんどは、
一つの原因によって引き起こされるわけではない。
様々な原因が、どのように影響しているのかを構造化。

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz100209.html

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