2011年1月24日月曜日

元気なシニアの利用活発に フィットネスクラブの主役 介護予防で自治体と協力も

(2011年1月19日 共同通信社)

老後は、明るく元気に過ごしたい。
各地のフィットネスクラブで、活動的なシニア層の存在感が増している。

不況の影響で、法人会員は頭打ち傾向にあるが、
健康志向を背景に、個人会員は底堅く推移。
各社とも、60歳以上の会員が増えている。

水泳や水中エクササイズなど、比較的負荷の小さい運動が人気だが、
スタジオでのエアロビクスやマシンジムで体力、筋力アップを目指す人も。
自治体と組んで、介護予防のためのイベントを開催する動きも。

▽生活の一部

さいたま市の田口雅美さん(71)=仮名=が、
自宅近くのフィットネスクラブに通い始めたのは約10年前。
それまでほとんど運動の経験はなかったが、
週に4、5回水泳を習ううちに徐々に上達。

今ではクロールと平泳ぎは、200mを楽々と泳ぎ、バタフライにも挑戦中。
「自然に友達ができるし、泳いだ後はクラブの大きなお風呂でゆったり。
家では、ガス代を節約できます」と、すっかり生活の一部に。

全国で約100店を展開するルネサンス(東京)は、
フィットネス会員23万人の約24%が60歳以上。

年齢層を調べ始めた1994年は3%余り。
「バブル期の若者のファッション的な利用がなくなり、
フィットネスクラブのあり方として、シニア層の健康づくりに力を入れてきた」、
取締役ヘルスケア事業本部長の高崎尚樹さん。

プールには、すべて手すり付きの階段を設置。
青竹踏みをとり入れたエアロビクスなど、シニア向けの
転倒予防スタジオプログラムなども導入。

▽会員以外も

「会員以外の人にも、われわれが培ったノウハウで
健康になってもらいたい」、2006年から自治体などの委託で、
介護予防教室も開いている。

日ごろの運動の必要性や栄養などについて、簡単な講義で学んでもらい、
椅子に座った軽い運動からマシンを使った筋トレまで。
健康運動指導士などの公的資格を持った社員らが指導する。
これまで関東を中心に約400回実施、さらに拡大していく方針。

▽配慮

地方都市を中心に、「ホリデイスポーツクラブ」の名称で、
約40店を展開する東祥(安城市)も、シニア層の獲得に力を入れている。

会員募集のちらしなどに、「初心者対象」と明記。
友人らと一緒に入会すると、会費が割引になる制度を設けるなど、
「運動経験の少ないシニア層が入りやすいよう配慮した」、沓名俊裕社長

会員11万人のうち、20%強が60歳以上。
ほかの世代に比べ、利用回数が多く滞在時間も長い。
弁当持参で一日過ごす人もいるそうだ。

「日常の移動で、車を多く使う地方都市では、
シニア層は運動不足になりがち。
潜在的需要は大きい」(沓名社長)、さらに積極的に出店する計画。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/1/19/131171/

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