(2009年8月3日 共同通信社)
「アーッハッハッハ!オーッホッホッホ!」
大阪市東淀川区にある貸部屋の一室。
笑いヨガ(ラフターヨガ)の同好会「関西ラフタークラブ」の
男女が、Tシャツなどの軽装で輪になって床に座り、
大きな笑い声を響かせる。
「ヨガというと、スレンダーな人がするイメージですが、
ふっくらしていても大丈夫。座ったままでもできる」
同クラブのリーダー岩井誠さん(56)。
笑いヨガは1995年、苦痛を緩和させる笑いの効果に着目した
インドの医師が、ヨガの腹式呼吸法と瞑想を取り入れて始めた。
日本で始められたのは、2006年。
わずか3年で全国に広まり、約40の同好会が生まれた。
「笑い好き」な関西では特に活発で、少なくとも七つのクラブが活動。
会では、目を見開き、舌を出しながら笑う「ライオンラフター」や、
メンバーで手をつなぎ輪になって笑う「ハスの花ラフター」など
10種類ほどの笑いヨガをこなし、最後は瞑想で心を穏やかに。
計1時間半ほどだが、顔やおなかが筋肉痛になる人も。
「体は、作り笑いと本物の笑いを区別できない」
理由もなく笑うのは難しそう。
コツは、「アイコンタクト」。
メンバーが笑う目元を見ると、相乗効果でこちらも笑ってしまう。
こうして笑いを増幅させ、本物の笑いにしていく。
笑いには、がん予防や免疫力向上、代謝の改善など医学的な効果も
認められ、笑いヨガは近年医療や福祉の現場で注目。
パニック障害を抱えていた大阪市のパート女性(54)は、
始めて2カ月で症状が消えた。
「最初は全然笑えなかったけれど、少しずつ笑えるようになり、
心が開いた」と生き生きと話す。
大阪府「枚方ラフタークラブ」のリーダー杉永祐子さん(54)は、
今年から軽度うつ病の患者を対象に会を開き始めた。
「最初暗い表情をしていた人でも、終わるころには『楽しかった』と
言ってくれる。笑いはその人の中にある」
▽笑いヨガ(ラフターヨガ)
ヨガの腹式呼吸法や瞑想を取り入れた、
ユーモアや冗談に頼らずに笑うエクササイズ。
インド・ムンバイの内科医マダン・カタリア氏が、
ヨガインストラクターである妻マドゥーリさんのアイデアを借りて開発、
近所の公園でたった5人で始めた。
現在、約60カ国30万人以上が行い、6千ほどのグループがある。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/3/105253/
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