2009年8月9日日曜日

末梢神経:鮮明に撮影 MRI改良、死角なし--オランダと日本チーム、世界初

(毎日 7月30日)

脊髄から手足に延びる末梢神経を鮮明に撮影する装置を、
オランダ・ユトレヒト大の高原太郎准教授(画像診断学)と
東海大の研究チームが世界で初めて開発、
米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表。

全身撮影が可能で、撮影時間は5分程度。
末梢神経がかかわる病気の診断や治療に役立つ可能性がある。

チームは、末梢神経細胞内の水分子が、
中枢神経や他の細胞と異なる振る舞いをすることに着目。

MRI(磁気共鳴画像化装置)を改良、末梢神経の水分子だけに
反応する特殊な電磁波を当てることで、鮮明な画像化に成功。

現在、神経の撮影には超音波が利用され、
骨などが邪魔して死角ができるのを避けられなかった。
この手法は、死角がなく、直径2ミリ程度の細い神経も鮮明に写る。

高原准教授は、「臨床での利用には、画像の解像度を
さらに高める必要がある。
原因不明の神経痛の原因部位や神経断裂の場所を探したり、
神経が細くなっていく筋萎縮性側索硬化症(ALS)の進行状況の
把握に応用できる」

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/07/30/20090730dde041040066000c.html

0 件のコメント: