(2009年8月3日 共同通信社)
埼玉県立がんセンター・臨床腫瘍研究所(川尻要専門員)らの
グループは、緑黄色野菜に多く含まれるインドール化合物が
大腸がんの発生を抑制する仕組みを解明、
米科学アカデミー紀要電子版に発表。
緑黄色野菜が大腸がんの予防に効果があることは、
以前から知られていたが、どのような仕組みで
効果が生じるのかは分かっていなかった。
今回の研究で、インドールがAhRというタンパク質を活性化させ、
がんを引き起こす物質β-カテニンを分解するメカニズムが
初めて明らかに。
大腸がんの予防法の開発への応用が期待。
インドール化合物は、ブロッコリーやキャベツ、カリフラワーなど
アブラナ科の野菜に多く含まれる。
大腸がんは、細胞増殖を進めるβ-カテニンとそれを分解する
タンパク質APCとの割合が遺伝子変異で崩れ、
β-カテニンが過剰に蓄積することで発症する。
今回の研究は、遺伝子操作でAPCとβ-カテニンの割合を崩し、
がんにかかりやすくしたマウスにインドールを添加した飼料を投与。
通常の飼料を与えた個体と比べ、
がんの発生時期が遅れ、発生個数も3分の1程度に抑えられた。
遺伝子操作で、AhRを作れないようにしたマウスはがんを発症し、
APCだけでがんを防ぐことができないことも判明。
APCは、細胞質で働くのに対し、AhRは細胞核で働く。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/3/105239/
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